18日のスペイン戦に向け前日会見に臨んだレーヴ監督 [写真]=Bongarts/Getty Images
この夏のFIFAワールドカップ(W杯)を制して現世界王者に輝いたドイツ代表に、連覇を逃して前世界王者に成り下がったスペイン代表と、フットボール界における勢力図が逆転した両チーム。だが、ドイツ代表のヨアヒム・レーヴ監督は、現地17日に行われた前日会見で、EURO(欧州選手権)2連覇中の現欧州王者のスペイン代表やスペインのフットボール界に敬意を表した。
「スペイン代表は2008年から世界のフットボール界の大いなる指標となってきた。また、私個人としては2004年からスペインのフットボールを追ってきた。実際、いくつかのクラブを視察させてもらったりもした。私が最も好きなのは、クラブの再構築や下部組織の扱いにおいて、彼らがとても優れていることだ」
レーヴ監督はまた、「彼らの戦い方を参考にしてきた」というスペイン代表との対戦を喜んだ。
「私はスペインにおけるフットボールの理解の仕方が気に入っている。しかし、我々はそれをコピーするのではなく、進歩するための教材としてきた。スペイン代表を相手に敗れたとしても悲劇とはならないが、重要なのは強いメンタリティをもって勝利を目指して戦うことだ。彼らのような偉大なライバルとの対戦は我々にとって非常に重要なテストであり、チームは持てる全ての力を発揮する意欲に満ち溢れている」
W杯制覇後はDFフィリップ・ラームやFWミロスラフ・クローゼの代表引退や故障者の続出により本来の実力を発揮できていないドイツ代表。だがレーヴ監督は、ヨーロッパを代表する強豪同士の一戦を制し、2014年を有終の美で飾りたいとの意欲を示した。
「スペインとの対戦で、我々がボールポゼッションで上回る可能性はまずない。ドイツが完全に主導権を握り、相手のペナルティエリアに何度も進入するような試合にはならないだろう。スペイン相手にそれを実行するのは難しいが、コンパクトな陣形から中盤でボールを奪い、ショートカウンターに持ち込めるような戦いを期待している。素晴らしい試合をして、最高の1年を締めくくりたい」