来季からブンデスの試合でゴール判定システムの導入が決定 [写真]=Bongarts/Getty Images
ブンデスリーガを運営するDFL(ドイツ・フットボールリーグ社)は4日、ブンデスリーガ1部全18クラブが集まる総会を開催し、賛成15反対3で、2015-16シーズンからゴール判定システム『ホークアイ』を導入することを決定した。
このゴール判定システム『ホークアイ』の設置義務化は1部在籍クラブにのみ適用されるとのことで、2部リーグ以下は該当しない。そのため、1部と2部の入れ替え戦ではどのような措置が取られるのかという疑問が出てくる。それについてDFLのアンドレアス・レティッヒCEOは「流動的な解決法」と話し、「(2部のクラブのスタジアムに)1試合限定でホークアイを設置するつもりだ」としている。
イギリスに拠点を構えるホークアイ社が開発したこのゴール判定技術『ホークアイ』は、スタジアムの屋根に設置された6台のカメラと、ハイスピードカメラ1台でボールがゴールラインを割ったかどうかを判別するシステムで、すでにプレミアリーグやテニスのグランドスラムでも活用されている。
この発表を聞き、バイエルンに所属するドイツ代表MFマリオ・ゲッツェは、自身のツイッターを更新。「良い決定だ!ラインを割ったかどうかギリギリの決定の時に、よりフェアになるからね」と賛成の意向を示している。
ドイツ紙『ビルト』によると、日本代表DF内田篤人が所属するシャルケのロベルト・ディ・マッテオ監督も肯定派の1人だそうで「イングランド時代からこのシステムは良いと思っていた。私は賛成だ」と話しているという。
しかし、日本代表MF長谷部誠や同MF乾貴士が所属するフランクフルトのヘリベルト・ブルフハーゲン会長は「サッカー界に大きな変化はもたらさないだろう。費用は問題ではない。ただ、もし仮に10年前にゴール判定技術が導入されていたとしても、我々はその技術を10年間1度も使わなかっただろうね」とコメントするなど、同システムに依然として懐疑的な様子。
また、ゴール判定技術導入にともなって追加される、1試合あたり約8000ユーロ(約120万円)にも上る出費も、決して看過できない点だ。
今シーズン、クラブ史上初の1部昇格を果たしたパーダーボルンのマーティン・ホルンベルガー社長は「我々はこの決定を受け入れる。だが(1シーズンに必要な)13万4000ユーロ(約2000万円)というお金があれば、もう少しベターな使い方ができると思う。我々(のような小クラブ)は、かなりケチにならなければならないね」と、厳しい懐事情を明かしている。