全得点に絡む活躍をみせた清武(左) [写真]=Bongarts/Getty Images
ブンデスリーガ第15節が13日に行われ、日本代表MF清武弘嗣と同DF酒井宏樹が所属するハノーファーは、敵地でブレーメンと対戦した。清武、酒井はともに先発出場している。
12節から3連敗を喫し、順位を9位まで落としたハノーファーと、降格圏の17位に沈むブレーメンの対決は、アウェーのハノーファーが最初のチャンスをものにする。12分、ペナルティエリア右側でボールを受けた清武がドリブルを仕掛け、折り返したボールをホセルがシュート。一度はGKリシャルト・ストレビンガーに防がれるが、こぼれ球にラース・シュティンドルが詰めて先制点をあげた。
一方のブレーメンは18分、約25メートルの位置でフリーキックを獲得すると、ズラトコ・ユヌゾヴィッチが直接狙う。鋭い軌道を描いたボールは惜しくもポストに当たり、同点に追い付くことは出来ない。
ハノーファーは24分、右サイドからロングスローを受けたシュティンドルが、ワントラップからボレーシュートを試みるが空振り。こぼれ球を再びシュートに持ち込むが、ここはストレビンガーの好セーブに阻まれた。続く33分、ホセルのシュートはストレビンガーを越えたが、ゴールライン上でフェリックス・クロースが間一髪クリアし、好機を生かせない。
すると直後の36分、酒井がペナルティエリア付近でブレーメンにFKを与えてしまう。キッカーは再びユヌゾヴィッチ。弧を描いたボールはネットに吸い込まれ、ブレーメンが同点に追いつくことに。その後は両者チャンスをものにできず、1-1で前半が終了した。
後半立ち上がりにまずチャンスを掴んだのはブレーメンだった。47分、浮き球を受けたフィン・バルテルスがループ気味のシュート。ロン・ロベルト・ツィーラーの手を弾き、ゴールに入りかけたが、ミーコ・アルボルノスがギリギリでクリアする。
徐々に決定機を増やしていくブレーメンがハノーファーを追い込む。55分、カウンターから左サイドを駆け抜けた、20歳の新鋭メルヴィン・ロレンツェンがディフェンスを交わし、中に切れ込んで右足を振りぬく。鋭く曲がった低いボールがネットに転がり込み、ブレーメンが遂に逆転する。
しかし、ハノーファーも反撃に出る。62分、ロングスローの流れから、ジミー・ブリアンがゴール前でボールを持つ。左サイドに向けてスルーパスを出すと、走りこんできた清武が中央へラストパス。ホセルがこれを流し込み、すぐさま同点に追いついた。
さらに64分、大きく傾いた流れがハノーファーに味方する。左サイドでFKを獲得すると、清武がクロスボールを入れる。ゴール前のホセルは触れなかったが、ボールはそのままゴールイン。清武にとってはラッキーな今シーズン3ゴール目が生まれ、勝ち越しに成功する。74分にも清武にチャンスが訪れたが、シュートはわずかにバーの上を越えた。
このまま試合が終わるかと思われた88分、ブレーメンはゴール前の折り返しを途中出場の19歳、ダヴィー・ゼルケが決め、土壇場で同点に持ち込む。
アディショナルタイムでも得点は生まれず、試合は3-3で終了。ハノーファーは連敗を止めたものの、勝利目前で痛恨の引き分けとなってしまった。清武は90分までプレー、酒井はフル出場を果たしている。
【得点者】
0-1 12分 ラース・シュティンドル(ハノーファー)
1-1 36分 ズラトコ・ユヌゾヴィッチ(ブレーメン)
2-1 55分 メルヴィン・ロレンツェン(ブレーメン)
2-2 62分 ホセル(ハノーファー)
2-3 64分 清武弘嗣(ハノーファー)
3-3 88分 ダヴィー・ゼルケ(ブレーメン)