トルコ代表としてプレーするレヴァークーゼンのMFチャルハノール [写真]=Bongarts/Getty Images
今夏ブラジル・ワールドカップを優勝したドイツ代表でコーチを務め、今年9月からはドイツサッカー連盟(DFB)のスポーツディレクターを務めているハンス・ディーター・フリック氏が、他国にルーツを持つ移民系ドイツ人の引き留めを今後強化していく構えのようだ。ドイツ誌『スポーツビルト』が伝えている。
同誌によるとフリック氏は「根本的に、我々が育てた選手は、我々の下にキープしておきたい。ある選手が代表でプレーするチャンスを得たとして、彼がそちらを選ぶとしよう。我々はそれを防ぐことはできない。だがMFハカン・チャルハノールだけは例外だ。とてつもないクオリティを持つ選手だからだ。彼はトルコ代表を選択したが、我々が引き止めておきたかった選手は彼を置いて他にはいない」と話したという。
今シーズン、ハンブルガーSVからレヴァークーゼンに移籍した若干20歳の同選手は、幼い時からドイツ代表ではなく、両親の祖国であるトルコのためにプレーすることを望んでいた。そしてU-16から一貫して同国代表を選択している。
フリック氏は言う。
「我々の目的は、選手の感情をDFBに結び付けることだ。ドルトムントのMFイルカイ・ギュンドアンが良い例だろう。彼はこう言っている。『僕はDFBによって育てられ、いつも援助を受けてきた。だから僕はドイツとドイツサッカー連盟のためにプレーしたい。』とね」
ギュンドアンと同じ例では、アーセナル所属MFメスト・エジルなどが挙げられるが、その一方でレヴァークーゼン所属DFエメル・トプラクのように、アンダー世代ではドイツ代表を選びながら、フル代表ではトルコ代表を選ぶといった場合もある。