ダービーで対戦した香川(左)と内田(右)[写真]=VI Images via Getty Images
2月28日、ブンデスリーガ第23節で日本代表MF香川真司が所属するドルトムントと、同代表DF内田篤人が所属するシャルケが対戦する“ルール・ダービー”が開催された。
試合は終始ドルトムントが圧倒。前半はなんとかピンチを凌いだシャルケだったが78分、ピエール・エメリク・オーバメヤンに先制ゴールを許す。ドルトムントはこのゴールをきっかけに、2分後にはヘンリク・ムヒタリアン、86分にもマルコ・ロイスが追加点を奪い、3-0で勝利を収めた。
地元メディアは同試合に出場した選手の採点と寸評を発表。『Westdeutsche Allgemeine』は、タイトルに『香川とロイス、ドルトムントのダービー勝利で魔法をかける』とつけ香川を絶賛。チーム最高タイとなる「1.5」(最高点1、最低点6)の高得点を与え、「ドルトムントに復帰後、ベストのパフォーマンスだった」と寸評した。
一方、フル出場した内田について『Revier Sport』は「5」の採点をつけ、「内田にも、シャルケの不安定さが伝染していた」と寸評。「ムヒタリヤンのマークにつくのが遅すぎた」と2失点目を指摘する厳しい評価を下した。
各地元メディアの採点と寸評は以下のとおり。(最高点1、最低点6)
■香川真司(ドルトムント)先発出場、76分交代
『Westdeutsche Allgemeine』
採点:1.5
寸評:ドルトムントのマッチデープログラムが、この日本人選手に“戻った笑顔”というタイトルを付けたが、まさに彼はその通りのプレーをした。ただただプレーする大きな喜びにあふれ、見事なスルーパスでオーバメヤン(4分、11分、26分)とロイス(35分)に数多くの絶好機をアシストした。後半に入り、やや勢いが衰えたとはいえ、ドルトムントに復帰後、ベストのパフォーマンスだった。
『Revier Sport』
採点:2
寸評:活発さ、相手への脅威、そしてプレーする喜びを見せた。ドルトムントのチャンスにも常に絡んでいた。16分のGKティモン・ヴェレンロイターを前に放ったボレーシュートは、もっと上手く打つこともできただろう。
『Ruhr Nachrichten』
採点:2
寸評:チャンピオンズリーグのユヴェントス戦では欠場も、再び先発に復帰すると、プレーする喜びではじけていた。序盤の4分と11分に、オーバメヤンにお手本のようなアシストをすると、その後には、自ら2度にわたって(16分、33分)シャルケのGKヴェーレンロイターをピンチに陥れた。活発な10番に足りなかったのは、ゴールだけ。
■内田篤人(シャルケ)フル出場
『Westdeutsche Allgemeine』
採点:5
寸評:前節は欠場を余儀なくされたが、トランクイロ・バルネッタに代わって再び先発メンバーに名を連ねた。しかしながら、ドルトムント陣内で自由に動くことはほとんどなく、せいぜい68分にペナルティエリアでフリーキックを取ったくらいのものだった。守備でも、2失点目ではムヒタリヤンから目を離してしまっていた。
『Revier Sport』
採点:5
寸評:内田にも、シャルケの不安定さが伝染していた。ムヒタリヤンにはいとも簡単にだしぬかれ(65分)、2失点目では、ムヒタリヤンのマークにつくのが遅すぎた。