クロップ監督と決勝へ…香川「チーム全員の気迫と気持ちで勝ち取った勝利」

PK戦の末バイエルンを下し、チームメートと喜ぶ香川(右) [写真]=Bongarts/Getty Images

 28日にDFBポカール準決勝が行われ、日本代表MF香川真司が所属するドルトムントはバイエルンと対戦。1-1で迎えたPK戦に2-0で勝利し、決勝進出を決めた。

 試合後、記者団のインタビューに応じた香川は、「想像以上に走らされたというか、ボールの取りどころがはっきりしなかったり、取った後もやっぱりなかなか数的優位ではなく雑になり、苦しかったのが本音ですね」と激闘を振り返った。

 バイエルンに先制を許した場面は、香川が最終ラインの裏に抜ける動きを取ったところから生まれた。「すごく悔しかったですけど、あそこで前を向けたらすごくスペースがあったし、ああいうシーンがもっと増えてくればチャンスは増えるなと思っていたので、我慢強くその後もやるようにしました。ただ、そこの精度を高められなかったのは悔しいです」と話し、続けて「バイエルンもすごく強かったですし、この戦いの中でどこまでトップレベルで戦えるか。こういう戦いをしたいなと改めて感じました」と述べた。

 ドルトムントは75分にピエール・エメリク・オーバメヤンのゴールで同点に追いつき、勝負はPK戦へ。先攻のバイエルンが4人失敗したのに対して、後攻のドルトムントは3人蹴って2人が成功し、PK戦を制した。香川は「チームとして良いサッカーではなかったかもしれないけど、チーム全員の気迫と気持ちで勝ち取った勝利だったからすごくうれしかったし、今のチーム状況も含めて決勝にいくことは何より大事だったし、誰が出ようが勝つことが大事だったので、そういう意味では本当にうれしかったです」と心境を明かした。

 リーグ王者のバイエルンとの一戦を迎えるにあたっては、「試合前はもちろん決勝に絶対にいくっていう気持ちもありましたけど、今のチーム状況を見たら(決勝に)出られるんじゃないかっていう手ごたえもあったので、すごく楽しみにしてました」という。また、「自分もそこまでプレッシャーはなく、楽観的に試合に入れていました。1点目を取った後に相手も攻め手がなくなってきて、チャンスも増えてきましたし、こっちのものかなと思いましたね。すごく今充実してるので、次からまたこの経験を生かしてやっていきたいと思います」と、今試合をとおして自信を深めた様子。

 また、今シーズン限りで退任が発表されているユルゲン・クロップ監督に対しては、「最後に優勝していい形で終わればいいと思うし、そのために本当に良かった」と述べた。

 ドルトムントは、5月30日にベルリン・オリンピアシュタディオンで開催される決勝で、アルミニア・ビーレフェルトとヴォルフスブルクの勝者と対戦する。 

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