シャルケ残留を発表したヘーヴェデス [写真]=Bongarts/Getty Images
DF内田篤人の所属するシャルケは、ドイツ代表DFベネディクト・ヘーヴェデスがクラブに残留することをクラブ公式HPで発表した。
15日に行われた、アンドレ・ブライテンライター新監督の就任記者会見の席上でホルスト・ヘルトSD(スポーツディレクター)が明らかにしたもので、同SDは「彼には国外からのオファーが届いていたことも知っていたが、ベネディクトがこの先も我々とともにプレーすると決めてくれたことはうれしい。彼はキャプテンであり、チームには彼が必要」と、13歳からシャルケで育ったチームの顔の残留を喜んだ。
『キッカー』などドイツのメディアによると、ヘーヴェデスの契約には約1700万ユーロ(約23億6000万円)の解除条項が含まれており、アーセナルなどが獲得の意思を示していたが、行使期限となる15日に同選手が残留を決意した。
ヘーヴェデスは「ブライテンライター監督と、信じられないほどのいい話し合いを持てた。新しいシーズンへポジティブに、そして情熱的に向かっていけると確信できた」とのコメントを出し、残留に新監督の存在が大きかったことをうかがわせている。
ヘルトSDは同じ席上で、マインツ所属のU-21ドイツ代表MFヨハネス・ガイスに獲得のオファーを出していることも認めた。
同選手には、ボルシアMG、ドルトムントの国内クラブだけでなく、インテルやラツィオも争奪戦に参戦していると伝えられている。
獲得に失敗したドイツ代表MFサミ・ケディラの代わりとして、シャルケとしては何としても獲得したい選手で、『ビルト』紙はマインツへのオファー額を1200万ユーロ(約16億6700万円)と報じている。
成績低迷に端を発した主力選手の追放に監督の解任から始まり、そうしたチーム内のゴタゴタに嫌気のさしたケディラには逃げられるなど、失態続きのシャルケにとって、想定されうる最悪のシナリオは、ドルトムントにガイスを獲られることだろう。
ドルトムントはマインツ時代にガイスを指導したトーマス・トゥヘル新監督が就任する。
17日に初戦を迎えるU-21欧州選手権に出場するガイスは、『ビルト』紙の取材に対して「もっと成長したいと思っている。そうでなければスポーツ選手失格ということになる。事実としてあるのは、マインツとの契約が2年残っており、そこでとても幸せだし、全幅の信頼を感じている」と語り、現状への満足を示した。
そのうえで、「彼(トゥヘル氏)とは理解し合っているというのは、誰もが知っていること。彼が戻ってきたことはうれしい。彼のようなコーチはブンデスリーガ、そしてドルトムントのようなトップクラブに必要な人だ」と続け、トゥヘル氏とは良好な関係にあることを明かしている。