ケルンに加入したホジナー(左)とヘルタ移籍が噂されるサム(右) [写真]=Getty Images
日本代表FW大迫勇也とMF長澤和輝の所属するケルンは22日、レンヌ所属のオーストリア代表FWフィリップ・ホジナー(26)をレンタル移籍で獲得したと発表した。移籍期間は1年で、契約には買い取りオプションが付けられている。
同選手は、今季ウィンターブレーク中にもケルンが獲得寸前まで交渉を進めていた選手。だが、メディカルチェックで左の腎臓に腫瘍が見つかり、獲得を見送った経緯がある。
「ケルンの医者が僕の命を救ってくれた」と振り返るホジナーは、手術を受け、転移もなくサッカーができるまでに回復。2度目のメディカルチェックをパスし、「この夏にケルンに移籍するという目標を前に、カムバックを目指してハードな練習にも耐えてきた」と、喜びを語っている。
指揮を執るペーター・シュテーガー監督とは同じオーストリア出身の同選手。母国のオーストリア・ウィーンでプレーしていた2012-2013シーズンは、同監督のもと得点王に輝き、チームのリーグ優勝に貢献している。シュテーガー監督とは旧知の仲だけに、ようやくシーズン終盤にチームにフィットした大迫にとっては、手ごわいライバルと言えそうだ。
ケルンと同じく残留争いを生き延びた、日本代表MF原口元気と細貝萌のヘルタ・ベルリンも着々と補強を進めている。
地元大衆紙『Berliner Zeitung』は、シャルケ所属で、クラブから追放処分を受けているドイツ代表FWシドニー・サムの獲得に動いていると報じた。
27歳の同選手は、2018年まで契約を残しているが、シャルケは400万ユーロ(約3億4800万円)ともいわれる年棒を今後3シーズン払い続けることを避けたいというのは周知の事実。
そのため、シャルケは1年前にレヴァークーゼンから同選手を獲得する際に払った250万ユーロ(約3億4800万円)程度の移籍金で退団を認める方向とみられ、低くなったハードルにハノーファー、フランクフルト、シュツットガルトが群がっている模様。
スピードを武器とするサイドアタッカーのサムが加入となれば、シーズン後半にサイドでレギュラーポジションをほぼ手中におさめた原口にとっては、競争相手の出現となるだろう。
他クラブとの競争に頭を悩ますフロントとは対照的に、ヘルタファンのサムへ視線は冷めたものだ。
同紙が行った同選手の戦力としての可能性を問う3択のアンケートでは、
「50:50。いい選手だが、ほぼ1年間プレーしていない」-33.98%
「疑う余地のないトップクォリティーを持っている」-33.26%
「シャルケで追放されたような選手は、ベルリンでも問題を起こす」-32.76%
となっており、多数が懐疑的な目を向けていることが分かる。