抽選会でドイツを引き、笑顔のビアホフ [写真]=Getty Images
文=鈴木智貴
7月25日、2018年ロシア・ワールドカップの欧州予選組み合わせ抽選が、サンクトペテルブルクで行われた。
ドイツからは同国代表チームマネージャーのオリバー・ビアホフ氏がドロワーとして」参加し、自らの手で『Germany』のくじを引き当て、場を盛り上げたが、ドイツはチェコ、北アイルランド、ノルウェー、アゼルバイジャン、サンマリノという他のグループに比べ楽な組に入ったことで、同氏の顔からも自然と笑みがこぼれている。
この抽選の結果は母国でも好意的に捉えられている。
まず大衆紙『ビルト』は「ビアホフが幸運を引き当てた」という見出しを付け、「フランスがオランダと、イタリアがスペインと同じグループに入るなど、他の本命たちが厳しい状況に置かれたが、ヨギー(※ヨアヒム・レーヴ監督の愛称)にとっては喜ばしい結果となった」と記述した。
専門誌『キッカー』は「優れたビアホフの手:ドイツ代表にとって幸運な抽選」と題し、「笑顔で会場を去ることができるほどの仕事をした、ドイツ代表チームマネージャーのビアホフ。ドイツにとって、2018年W杯への道における障害はあまり高くないと思われる。世界王者が幸運に恵まれた一方、オランダには不運が訪れた」と、隣国のライバルを心配する余裕も見せている。
また専門誌『スポーツビルト』の見出しは「W杯予選抽選会 幸運なグループにヨギーが『もちろん満足だ』と歓喜」。
そして「2018年W杯出場を目指すディフェンディングチャンピオンのドイツは、難しいグループを免れた」とし、「我々はいつも(予選の)グループで首位になる必要がある。イタリアやフランスのような国と戦わなくていいことをうれしく思っている。(抽選には)満足だ」というビアホフ氏のコメントと、「抽選にはもちろん満足している。W杯王者として予選GLでは首位に立ちたいね」というレーヴ監督の喜びの声を伝えている。
さらに一般紙『ヴェルト』も「サンクトペテルブルクに幸運の使者ビアホフ」という見出しを付け、同氏が1996年欧州選手権決勝でチェコ代表相手にゴールデンゴールを決め、ドイツ代表を優勝へ導いたことを引き合いに出し、「かつての“ゴールデンゴール・ストライカー”が黄金の手を使用。2018年W杯でのタイトルを守ることが目標のドイツ代表だが、(彼の手のおかげで)まずは予選での道が容易なものになった」とした。
その他の主要メディアが報じたタイトルは以下のようになっている。
●専門誌『フォーカス』(電子版)
「ビアホフ、厳しいグループからレーヴを守った」
●専門誌『シュピーゲル』(電子版)
「W杯予選におけるドイツ代表の対戦相手:ラッキーだった 」
●インターネットサイト『T-Online.de』
「ドイツ代表 やさしい予選グループに入る」
By 鈴木智貴