ライバルチームのグッズを購入するという究極の処罰となった [写真]=Bongarts/Getty Images
ドイツ2部リーグに所属する1860ミュンヘンのサポーター2人が、地元ライバルのバイエルンのサポーターに暴行を加えた事件の裁判が当地で行われ、裁判官が被告人2名に対し、被害者男性にバイエルンの商品をプレゼントするよう命じるという奇抜な処罰を言い渡した。5日のドイツ紙『ビルト』が報じた。
この事件は昨年、ミュンヘン市内で起こったもので、2人の1860ミュンヘンのサポーターがバイエルンのサポーターに危害を加え、着ていたジャケット、シャツ、帽子などをボロボロに引き裂くなどの損害を与えたというもの。
カリン・ユング裁判官は、2人の被告らに対し、それぞれ500ユーロ(約6万8000円)の賠償金と、バイエルンのシャツ、マフラー、帽子などの商品を買い与えることを命じ、これを拒否した場合は15カ月間の懲役刑を科すという判決を言い渡した。
ユング裁判官は同紙に対し、「私は被告人らが最も嫌がる処罰が何かを考えていた。こうした処罰は彼らを本当に嫌がらせるもの。サッカーはサッカーで、ケンカではない」と説明した。
2人の被告人は近日中にバイエルンの公式ショップへ足を運び、被害者男性が希望するグッズを購入した後、裁判所にて受け渡しが行われるという。レベルにおいて両クラブ間には大きな格差があるものの、地元でライバル関係にあるサポーターにとってはプライドを大きく傷つける究極の処罰となった。