武藤が初ハットで通算6点目…後半ロスタイムにチームを救う劇的同点弾

武藤嘉紀

アウクスブルク戦で3ゴールを奪った武藤嘉紀(右) [写真]=Bongarts/Getty Images

 ブンデスリーガ第11節が10月31日に行われ、アウクスブルクと日本代表FW武藤嘉紀が所属するマインツが対戦した。武藤は2トップの一角で10試合連続の先発出場を果たしている。

 マインツは前節のブレーメン戦を1-3で落として2連敗。4勝6敗の勝点12で13位に沈んでいる。今節は敵地で最下位のアウクスブルクを相手に3試合ぶりの白星を目指す。

 試合は18分にアウェーのマインツが先制する。パブロ・デ・ブラシスが左サイドを突破し、エリア内深い位置から中央へ折り返しのボールを送る。これをファーサイドの武藤がスライディングで飛び込みながら押し込み、先制ゴールを奪った。武藤は前節のブレーメン戦でも得点を挙げており、2試合連続のゴールとなった。
 
 さらに30分、マインツは先制点と同じく左サイドからチャンスを作る。ユヌス・マッリがドリブルでエリア内左まで持ち込み、ハイロ・サンペリオへパス。ハイロの横パスをゴール前の武藤が右足でゴール中央へ押し込み、この試合2点目を決めた。武藤の1試合2ゴールは第3節のハノーファー戦以来、今シーズン2度目となった。

 一方のアウクスブルクは42分にPKを獲得。これをポール・ヘルフェーフがゴール右下にきっちりと決めて1点差に詰め寄る。

 前半終了間際の43分にはマインツのゴンサロ・ハラが、アウクスブルクのラグナル・クラヴァンに対して危険なタックルを見舞い、一触即発の事態となった。このまま2-1でマインツがリードして前半が終了した。

 ホームでなんとか追いつきたいアウクスブルク。後半立ち上がりの50分、左サイドのカイウビーがタテに突破して鋭いクロスを供給する。これをニアに飛び込んだク・ジャチョルが右足で合わせ、アウクスブルクが同点に追いついた。

 さらにアウクスブルクが攻勢を続けると、82分にエリア内左でカイウビーのスルーパスを受けたラウール・ボバディジャが右足でゴール右下に蹴り込み、アウクスブルクが逆転に成功した。

 マインツの敗戦が濃厚となった後半アディショナルタイム3分、エリア内左でボールを受けた武藤が、ワントラップから右足シュート。これがゴール右に突き刺さり、ラストワンプレーで同点ゴールを決めた。武藤にとってはブンデスリーガではもちろん、プロ入り後初のハットトリック達成。また今シーズンのゴール数を6に伸ばしている。

 直後に試合終了のホイッスルが鳴り、マインツが3-3の引き分けに持ち込んだ。

 次節、アウクスブルクはブレーメンと、マインツはヴォルフスブルクとそれぞれホームで対戦する。

【スコア】
アウクスブルク 3-3 マインツ

【得点者】
0-1 18分 武藤嘉紀(マインツ)
0-2 30分 武藤嘉紀(マインツ)
1-2 42分 ポール・ヘルフェーフ(PK)(アウクスブルク)
2-2 50分 ク・ジャチョル(アウクスブルク)
3-2 82分 ラウール・ボバディジャ(アウクスブルク)
3-3 90+3分 武藤嘉紀(マインツ)

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