テロ発生を受けて試合終了後にピッチへ避難した観客たち [写真]=Getty Images
現地時間13日夜、国際親善試合のフランス代表対ドイツ代表が行われていたパリで、複数の銃撃や爆発などが起きた。事件は同試合が行われたスタッド・ド・フランス付近でも発生し、前半途中にフランス代表DFパトリス・エヴラがボールを持った時にも巨大な破裂音が聞こえている。
ドイツ時間14日午前2時現在、死者は140人以上と伝えているドイツ紙『ビルト』の記者で、現地取材を行っていたヴィム・フォムラント氏は爆発の瞬間について「スタジアムにいた全員が『爆竹ではない。何かもっと悪いことが起こっている』と瞬時に分かった」と話している。
また、この試合を観戦に訪れていたドイツのフランク・ヴァルター・シュタインマイヤー外相も同紙の取材に対し「パリで起きたこの出来事について非常に大きなショックを受けている。我々はフランスとともにある」とコメント。さらにドイツ・フットボールリーグ社(DFL)と日本代表MF香川真司が所属するドルトムントで会長職を務め、この試合で同外相の横に座っていたラインハルト・ラウバル氏も「1分ごとに報道が深刻なものになっていく。このような状況下では、サッカーというものは何の役目も果たせない」と悲しみに暮れていたという。
ドイツ代表のチームマネージャーを務めるオリバー・ビアホフ氏は試合後、「ロッカールームは今、恐怖感など、普段とは違う奇妙な雰囲気に包まれ、選手たちも大きなショックを受けている。彼らは家族に無事を知らせるため、今も電話をかけている」と、同代表の様子を説明しており、ヨアヒム・レーヴ監督も「全員この出来事に震撼している。ベンチに座っていた我々はすぐに何が起こったかを察知した。なぜなら今日の昼間、恐ろしいことにでくわしていたからね」と話している。
13日昼間、ドイツ代表が宿泊しているホテルに爆発物が仕掛けられていると匿名の情報が入り、同代表はホテルから避難。結果的に不審物は発見されなかったが、レーヴ監督が言う“恐ろしいこと”というのは、この事件を指している。
By サッカーキング編集部
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