中盤で競り合う長谷部(中央)と清武(右) [写真]=Getty Images
ブンデスリーガ第27節が19日に行われ、日本代表MF長谷部誠が所属するフランクフルトと同DF酒井宏樹、同MF山口蛍、同MF清武弘嗣の所属するハノーファーが対戦した。酒井が右サイドバック、山口がボランチ、清武がトップ下でスタメン出場を果たした一方、長谷部はベンチスタートとなった。
前節、敵地でボルシアMGに完敗したフランクフルトは、リーグ戦8試合未勝利で16位。前節から指揮を執るニコ・コヴァチ監督は、この試合でスタメンを5名入れ替えた。対するハノーファーも公式戦3連敗中で最下位に沈んでおり、降格危機に瀕している。日本人3名が同時にスタメンへ名を連ねたのは、リーグ第25節ブレーメン戦以来2試合ぶり4回目となった。今節は、泥沼状態のチーム同士の一戦。どちらも勝ち点3が欲しい試合を迎えた。
開始8分、ハノーファーがチャンスを迎える。左サイドを突破した清武が中央へクロスボールを送ると、エリア内でウーゴ・アルメイダが胸で落とし、最後はケナン・カラマンが左足のミドルシュートを放った。しかしこれはGKルーカス・フラデツキーが左手一本セーブし、ゴールを死守した。
その後両チームともなかなかチャンスを作れない中、33分にフランクフルトが先制ゴールを挙げる。右サイドの高い位置でボールを奪うと、そのまま強引に突破。エリア内の混戦からこぼれ球を拾ったアニス・ベン・ハティラが角度のないところからシュートを放ち、ネットを揺らした。このままフランクフルトのリードでハーフタイムを迎える。
後半に入って48分、フランクフルトが決定機を迎える。コンスタン・ジャクパの自陣からのロングパスからハリス・セフェロヴィッチがDFラインの裏へ抜け出すが、ここはGKロン・ロベルト・ツィーラーがブロック。追加点を許さない。
同点に追いつきたいハノーファーは、55分に清武がピッチ中央から左足でシュートを放つが、ボールは枠の右へわずかに外れた。
61分、シュテファン・ライナルツに代わって長谷部が投入される。すると70分、CKのこぼれ球を長谷部が頭でつなぐと、ベン・ハティラに繋がり、エリア内で左足のシュートを放った。しかしGKツィーラーが瞬時に飛び出し、ビッグセーブ。チームを救った。
後半アディショナルタイム1分、ハノーファーは右サイドでボールを持ったアラン・サンマクシマンが中央へ切り込み、エリア外から左足でシュートを放った。しかしGKフラデツキーがボールをキャッチし、同点ゴールとはならなかった。
結局、試合はこのまま終了。フランクフルトがリードを守り切り、下位対決を制した。リーグ9試合ぶりの白星で、コヴァチ監督にとってはフランクフルトでの公式戦初勝利となった。敗れたハノーファーは4連敗。自動降格圏外の16位とは勝ち点が10ポイント差に開き、残留がさらに厳しくなった。
フランクフルトは次節、来月2日にアウェーでバイエルンと対戦。ハノーファーは同日に日本代表DF酒井高徳が所属するハンブルガーSVをホームに迎える。
【得点者】
1-0 33分 アニス・ベン・ハティラ(フランクフルト)
By サッカーキング編集部
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