カルー(左)のパスから2ゴールを挙げ、ブンデス通算100得点を達成したイビシェヴィッチ(右)[写真]=Bongarts/Getty Images
ブンデスリーガ第12節が27日に行われ、原口元気が所属するヘルタ・ベルリンと、武藤嘉紀が所属するマインツが対戦した。
6位につけるヘルタ・ベルリンは前節、敵地でアウクスブルクにスコアレスドローを喫した。ホームに戻った今節はなんとしても勝利して上位に食らいついていきたい一戦となる。GKルネ・ヤーステイン、DFファビアン・ルステンベルガー、MF原口、FWサロモン・カルー、ヴェダド・イビシェヴィッチらがスタメンに名を連ねた。
一方のマインツは過去5試合、白星と黒星を交互に続けており、成績が安定していない。8位につけており、勝利すればヘルタ・ベルリンに勝ち点1差と迫れるだけに、3ポイントを奪いに行きたいところ。今節はGKヨナス・レッスル、MFユヌス・マッリ、FWパブロ・デ・ブラシスらが先発出場したほか、20歳で199cmの長身を誇るFWアーロン・ザイデルがブンデスリーガデビュー。FWジョン・コルドバはベンチスタートとなった。武藤は右ひざじん帯の負傷から復帰しておらず、メンバー外となっている。
20分、ヘルタ・ベルリンはエリア手前左の好位置でフリーキックを獲得。マルヴィン・プラッテンハルトが柔らかいボールをエリアに送ると、中でイビシェヴィッチがヘディングシュートしたが、枠を捕えることはできなかった。
先制したのはマインツだった。25分、レヴィン・エズトゥナリが右サイドからグラウンダーのクロスをゴール前に送る。ディフェンダーに当たってこぼれたボールを、同試合でブンデスリーガデビューを飾ったザイデルがトラップし、GKヤーステインのポジショニングを見て冷静にゴール右へ流し込んだ。20歳の新星が起用に応え、マインツが1点をリードする。
反撃したいヘルタ・ベルリンは31分、ピッチ中央から原口がドリブルで駆け上がると、エリア手前で相手DFに倒されフリーキックを獲得。これをカルーが直接狙ったが、バーの上に外れた。しかし36分、カルーからエリア内でパスを受けたイビシェヴィッチが、トラップでディフェンスをずらしてゴール右隅に鋭いシュートを叩き込む。同選手のブンデスリーガ通算99ゴール目によって試合は振り出しに戻った。
1-1の同点で試合は前半を折り返す。
62分、マインツはペテル・ペカリークにスライディングを仕掛けたジャン・フィリップ・グバミンが2枚目のイエローをうけて退場となる。
すると67分、数的有利になったヘルタ・ベルリンはニクラス・シュタークのミドルシュートがディフェンスに当たって高く上がる。これをカルーがゴール前にヘディングで落とし、イビシェヴィッチが押し込んだ。同選手はこの得点でリーグ通算100ゴールの偉業を達成している。
ところが、イビシェヴィッチはその後のプレーで74分に2枚目のイエローカードを提示されて退場。試合は10人対10人の戦いとなった。追いつきたいマインツはベンチスタートのコルドバを投入して、反撃を図る。
マインツは84分、エリア手前左からのフリーキックをマリが直接狙う。カーブのかかったボールはポストの左上に直撃するが、ゴールには至らない。
後半アディショナルタイム3分、マインツがGKレッスルも含めて前線に上がる中、ヘルタ・ベルリンがカウンターを仕掛け、原口がボールを持って駆け上がる。ゴールはがら空きの状態だったが、GKレッスルの必死の戻りを見た原口はセンターサークル付近から左サイドへのパスを選択。貰ったアレクサンダー・エッスヴァインはドリブルを仕掛けたがボールを奪われ、追加点とはいかない。マインツもアディショナルタイム4分にアンドレ・ラマーリョの強烈なミドルシュートが枠を捕らえたが、ヘルタ・ベルリンのGKヤーステインがなんとか弾く。こぼれ球にニコ・ブンガートが詰めたが、しっかりとミートすることはできずクリアされてしまう。
そのまま試合は終了し、ヘルタ・ベルリンが2-1で勝利した。ヘルタ・ベルリンは次戦、アウェーでヴォルフスブルクと、マインツはホームでバイエルンと対戦する。
【得点者】
0-1 25分 アーロン・ザイデル(マインツ)
1-1 36分 ヴェダド・イビシェヴィッチ(ヘルタ・ベルリン)
2-1 67分 ヴェダド・イビシェヴィッチ(ヘルタ・ベルリン)
By サッカーキング編集部
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