DFBポカール準決勝を前に対照的なバイエルン(左)とドルトムント(右)[写真]=Getty Images
22日に行われたブンデスリーガ第30節の試合後、ドルトムントとバイエルンは対照的な表情を見せていた。24日付けのドイツ紙『ビルト』で、ボルシアMG戦で劇的な勝利を収めたドルトムントは試合後にガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤンがお気に入りのフランス人ラッパー、メイトル・ギムスの音楽を鳴らしながらダンスを披露したことが伝えられている。
試合後にスポーツ番組のインタビューに答えたトーマス・トゥヘル監督は、26日のDFBポカール準決勝について聞かれると、「(バイエルンのほうが)失うものは当然大きい。(チャンピオンズリーグ敗退に続いて)さらに今シーズンが酷いものになる可能性があるのだから。とはいえ、それが有利かと言えばそうでもないね。できればホームで戦いたかったからね。まあ、2週間前の対戦は正直に言うと全くチャンスが無かったけど、そこから学んだからね。(バイエルンのホームゲームでの勝利後のお祭りを)台無しに出来るように全力を尽くすよ」と笑顔で答えている。
ドイツ代表FWマルコ・ロイスは同紙の中で、「2年前にも準決勝でバイエルンに勝っているんだ。チャンスは五分五分だ」と話せば、同代表MFスヴェン・ベンダーはドイツ誌『kicker』で「決勝に進みたいね。過去の数シーズンもずっとそこで戦ったわけだから。決勝の舞台は良いものだよ、結果はともかくね」とコメント。
爆発事件後の重苦しい雰囲気から開放されたドルトムントが勢いに乗り、史上初となる4年連続の決勝進出を懸けてバイエルン戦に挑む。
一方で、24日付の『kicker』誌は、ホームでマインツに2-2で引き分けたバイエルンの冴えない表情を伝えている。試合中に珍しく声を張り上げて激を飛ばす姿が見られたカルロ・アンチェロッティ監督は、試合後に「CLレアル戦のショックの後では、チームがこの試合のために準備をするのは難しかった」とコメントしている。
ドイツ代表DFマッツ・フンメルスは「監督はロッカールームで僕らの覇気の無さを批判していた。前半はあまりに緩く、のんびりしすぎていた。今シーズンはそういったことが度々ある。この試合は今シーズンの出来を左右する“目覚め”を呼び起こしてくれるはずだ」と危機感を募らせた。
かつて前指揮官のジョゼップ・グアルディオラ監督(現マンチェスター・C)に「プロの鏡だ」と評された元ブラジル代表DFラフィーニャは「アンチェロッティ監督は僕らが水曜日に素晴らしい試合が出来るための解決策を持っていると確信している」と指揮官への信頼が揺らがないことを示した。
ともに準々決勝でCL敗退を喫したものの、対照的な表情を見せる両チーム。取り戻した軽快さを武器に戦うドルトムントをホームに迎えるバイエルンにとっては意地の一戦となる。
By サッカーキング編集部
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