トップチームから外された前主将のジュルー [写真]=Bongarts/Getty Images
日本代表DF酒井高徳が所属するハンブルガーSV(HSV)は2日、残留に向けて一丸となるため、チームを縮小したことをクラブ公式サイトで発表した。
HSVは4月30日に行われたブンデスリーガ第31節でアウクスブルクと対戦し、0-4で完敗。残留争い直接対決で敗れ、3連敗で昇降格プレーオフ圏内の16位に転落し、再び降格危機に陥っている。
この事態にマルクス・ギズドル監督はチーム縮小という策に出た。HSVは2日に次節マインツ戦へ向けてトレーニングを再開させたが、スウェーデン代表MFナビル・バホウィ、ドイツ人DFアシュトン・ゲッツ、そして前キャプテンのスイス代表DFヨハン・ジュルーの3名をトップチームから外している。
クラブの発表によると、縮小策は「チームが一丸となり、残留という目標に向けて集中するため」だという。スポーツ・ディレクターのイェンス・トッド氏は「重要な局面で何より我々のミッション(残留)を優先しなければならない。そのため、シーズン最後の戦いに向けて、今一度チームの結束力を高めて、トレーニングのグループを縮小することに決めた」と説明。残り3試合を“少数精鋭”で臨むための動きのようだ。
2013年からHSVでプレーするジュルーは今シーズン序盤もキャプテンを務めていた。だが、昨年9月に就任したギズドル監督はチームが最下位に沈んでいた同11月にキャプテンを交代。「どの選手にとってもお手本となる相応しい人材」として酒井を新キャプテンに任命していた。
ジュルーはその後、ケガの影響もあり2月のリーグ第22節バイエルン戦での出場を最後に試合から遠ざかっていた。また、2016年2月に加入したバホウィと下部組織出身のゲッツは今シーズンのトップチームでの出場は1試合のみだった。ドイツ紙『ビルト』によると、3選手はU-21チームでトレーニングの場を提供されているという。
HSVは現在16位だが、14位マインツ、15位ヴォルフスブルクと勝ち点「33」で並んでいる。さらに、13位アウクスブルクは同「35」、12位レヴァークーゼンは同「36」と、5チームが勝ち点差「3」にひしめく大混戦となっている。ここ数年で何度もクラブ史上初の降格危機に陥っているHSV。残り3試合で指揮官の狙いどおり、チーム一丸となって降格回避を目指す。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト