今季限りでの現役引退を表明しているラーム [写真]=Bongarts/Getty Images
20日に行われるブンデスリーガ最終節のフライブルク戦が現役最後の試合となる、バイエルンの元ドイツ代表DFフィリップ・ラーム。同選手について、下部組織時代から関わりのあるバイエルンのアシスタントコーチ、ヘルマン・ゲルラント氏がドイツ紙『AZ』に当時の思い出を語っている。
ラームとゲルラント氏との最初の出会いは2001年。自身が監督を務めていたバイエルンのU-19チーム、ゲルラント氏が当時17歳だったラームをU-17チームから昇格させたのがきっかけだった。
「17歳にしてとてもしっかりしていて、時間厳守で行動できる真面目な子だった。一生懸命、トレーニングに打ち込み、そしてチームメイトの悪口を言ったことは一度もなかった。気取らない性格は今も昔も変わっていないよ」
ゲルラント氏が語るように、当時からラームは他の選手の模範となるような存在だったようだ。その後、ユースチームからプロの世界に進んだラーム。ゲルラント氏が2009年にトップチームのアシスタントコーチに就任したことから再び師弟関係となり、現在に至っている。
「フィリップは派手なプレーをするタイプじゃない。しかし彼が一度でもドリブルで抜かれたり、パスをミスしたら、『今日のラームはどうしたんだ?』と皆が驚く。そこで我々はようやく彼の並外れたキャリアに気づくんだ。間違いなくバイエルンの歴代ベストイレブンに入る選手だよ」
ラームが現役引退を発表した際には、「まだ練習や試合で姿を見られるから寂しくない」と本人に言ったそうだが、苦楽をともにしてきた16年来の“教え子”との別れの時が少しずつ近づいている。
(記事/Footmedia)
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