今夏、鳥栖からフランクフルトに移籍した鎌田大地 [写真]=JL/Getty Images for DAZN
南チロルでの8日間におよぶトレーニングキャンプを終えるフランクフルト。実際にチームを見ていた人たちは、おそらく今シーズンの新戦力はなかなか面白いと感じたのではないだろうか。そのなかの1人が、今夏にサガン鳥栖から移籍金200万ユーロ(約2億6000万円)で加入したMF鎌田大地である。ドイツ誌『kicker』日本語版が31日に伝えた。
先日行われたウディネーゼとのテストマッチでアピールに成功した鎌田。ただ、あくまで選手たちには疲労が蓄積しており、精彩を欠いたプレーを露呈してしまうのはこの時期では珍しくはないため、決して過大に評価すべきではないのは確かだ。
それでも、180センチの日本人MFは、ここまでの準備期間を通じてチームを納得させるパフォーマンスを見せている。両足を使え素早さも兼ね備えた同選手は、フランクフルトの攻撃を活性化させる存在となるかもしれない。
ニコ・コヴァチ監督は中盤よりもアウトサイド寄りに考えている模様で、3バックを採用した場合にはウイングとの間に入る形で起用されているが、4-2-3-1のシステムを採用したベネヴェント戦ではウイングとしてプレーしていた。
そんな鎌田について、指揮官は「ボールを扱うテクニックに関してはとてもいいものがあるね。それに軽快さも見られているし、読みがとても良く、視野も広い」と称賛。「どのタイミングでボールを受け取り、そして危険な状況から抜け出すためにどのタイミングでダイレクトに繋がなくてはならないか。そのことを理解している選手だよ」と話した。
ポイントとなるのは、Jリーグで65試合に出場してきた20歳の若者が、果たして即座にブンデスで通用するだけのフィジカルを持ち合わせているかということにある。特にコヴァチ監督は、非常にアグレッシブなディフェンスを好むタイプだ。だが、このことについて指揮官は「彼の走力は国際レベルに達している」と賛辞を続けた。
そのため、むしろ問題は言語ということになりそうだが、幸運にもフランクフルトにはドイツ語を話すMF長谷部誠が在籍している。コヴァチ監督も「マコトが彼を助けてくれるだろう」と期待感を口にした。あとは実際にチームの助けとなれるのか。そのポテンシャルは全て持ち合わせているようだが、それがどれだけ早く発揮できるかは様子見といったところだ。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト