かつてブンデスでプレーしたゼ・ロベルト(左)とエウベル氏(右) [写真]=Getty Images
ブンデスリーガではここ10年、ブラジル人選手が減少傾向にある。ちょうど10年前は33名のブラジル人選手がプレーし、さらにその翌年には36人にまで増加したが、そのわずか5年後には12人にまで減少。現在は16人のブラジル人選手が在籍している。ドイツ誌『kicker』日本語版が7月31日に伝えた。
その理由について、かつてレヴァークーゼンやバイエルン、ハンブルガーSVなどでプレーしたゼ・ロベルトは「そもそも多くのブラジル人選手はダイナミズムに欠けており、ブンデスではそれが求められている」と分析。
さらにテクニックはもうブラジル人の専売特許ではなくなったとの見方も示した。「多くの若いドイツ人選手は、今ではまるでブラジル人の若手選手のようなプレーを見せている。もはやそこまで大きな違いはないよ。ドイツは見事な育成を行っている」と称賛。ドルトムントのハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEO(最高経営責任者)も「クロース、ロイス、サネ、ゲッツェらは、ブラジル人と比べ遜色はない」と話している。
その一方で、かつてシュトゥットガルトやバイエルンでプレーしたジオバネ・エウベル氏は、むしろブラジル国内における問題点を指摘する。「今ではすぐにお金の話になり、ブラジルのクラブは期待の若手選手を保持できない状況にあるんだ。2〜4試合でさえプレーする選手は稀だよ。仲介人は中国、ロシア、ウクライナへと連れて行ってしまうからね。お金をちらつかされて、そちらの方へと向かってしまうのさ」と説明した。
By kicker日本語版