移籍が噂されるデンベレ(右) [写真]=Felipe Trueba - EFE
ドルトムントは、フランス代表MFウスマン・デンベレとバルセロナに対し、交渉期限を8月26日とすることを通達。それ以降の移籍は容認しない姿勢を明らかにした。
一向に進む気配のない移籍交渉に、ドルトムントがついに痺れを切らした。これでバルセロナにプレッシャーをかけるとともに、現在トレーニング参加を認められず、チームから隔離されているデンベレの去就を早急に解決したい考えである。
一方のバルセロナはデンベレ獲得に向けての交渉を続けているものの、ドルトムントを満足させる条件を提示できずにいる。
ドイツのメディアによると、ドルトムントは1億5000万ユーロ(約194億円)の移籍金を引き下げるつもりはないが、もし1億から1億500万ユーロ(約130億から136億円)の移籍金に2500万ユーロ(約32億円)程度のボーナスを加える形でオファーが届けば、これを受け入れる可能性があると報じている。
交渉が難航しているとはいえ、最終的にはまとまるかもしれない。事実、スペイン紙『ムンドデポルティーボ』がすでに報じたように、ドルトムントのミヒャエル・ゾルク強化部長は、急ピッチでデンベレの代役を探している。アスレティック・ビルバオのスペイン代表FWイニャキ・ウィリアムズ(23)、リヨンのU-21フランス代表FWマクスウェル・コルネ(20)、フィオレンティーナのU-20イタリア代表FWフェデリコ・キエーザ(19)などの名前が挙がっているという。
状況を複雑にしているもう一つの問題は、規律を著しく乱したことでチームから隔離されるデンベレに対して、ドルトムントが謝罪を要求していることである。しかしデンベレは「ビッグクラブからオファーが届いた際には交渉の席につき移籍を容認する」という入団時の約束をドルトムントが反故にしていると主張。謝罪の意向がないことを明言している。
家族や代理人は、デンベレにドルトムントとの対話を求めており、状況の改善を図ることが移籍への近道であることを説明しているが、現在までのところ成果をあげるには至っていないようだ。
デンベレ獲得に向け懸命に交渉を続けるバルセロナは、1億ユーロ(約130億円)に3,000万ユーロ(約38億円)のボーナスを加えた合計1億3,000万ユーロ(約168億)の移籍金を提示したと見られている。ところがドルトムントは、ボーナスの内容に不満があるようで、もっと達成しやすい項目を設定するようにバルセロナに要求しているという。
(記事提供:ムンド・デポルティーボ日本語版)