ブレーメン戦でブンデス1部初先発を果たした伊藤達哉 [写真]=Bongarts/Getty Images
ドイツ伝統の“ノールト・ドイチェ(北ドイツ)ダービー”で存在感を示したハンブルガーSVのFW伊藤達哉に対して、注目が一気に集まっている。選手の市場価値を紹介するドイツメディア『transfer markt』では、所属するハンブルガーSVⅡで今シーズン、7試合出場ですでに5アシストを決めている伊藤の価値を2倍の15万ユーロ(約2000万円)に訂正したというニュースが出ていた。今後はさらに、市場価値が高まることとなりそうだ。
活躍を見せた伊藤に対し、本拠地の観衆はスタンディングオベーションを贈った。正守護神のドイツ人GKクリスティアン・マテニアが「これより大きな称賛は無いよ」と言えば、マルクス・ギズドル監督は「伊藤は素晴らしいプレーをした。彼には素晴らしいアクションがあったし、そのままファンの心を鷲づかみにしたんだ」と高く評価している。
そして、大手大衆紙の『ビルト』も伊藤の活躍に注目している。
同紙によれば、ハンブルガーSVが伊藤に目をつけたのは、2014年にUAEのアル・アインが主催したトーナメントでの活躍だという。ハンブルガーSVはエミレーツ航空と契約している縁で、U-17チームが同大会に参加。柏レイソルU-18の一員として出場していた伊藤はベストプレイヤーに選ばれるなど、顕著な活躍を見せていたという。
当時から、イングランドのマンチェスター・Cやイタリアのインテルからも注目されていた伊藤は「ヨーロッパでプレーしたいと思っていました。すでに2回もテストに参加しています」と、流暢なドイツ語で答えたという。移籍してすぐにひざのケガをしてしまったが、腐ることなくドイツ語の修得にいそしんだ。
同紙によれば、左サイドバックとして伊藤を支えた日本代表DF酒井高徳は「本当に良いプレーをしましたね。彼はブンデスリーガで通用しますよ」と活躍に太鼓判を押したようだ。東京五輪世代の新星、今後の活躍に注目が集まる。
By サッカーキング編集部
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