ドイツ代表が新ユニフォームお披露目会を行った [写真]=Getty Images For Adidas
世界王者・ドイツ代表の新ユニフォーム発表会が7日、ベルリンのイベント会場『アディダス・ベース』で行われた。開始2時間前には一般参加型のパーティに長蛇の列が並び、会場がどこにあるか遠目に見てもすぐ分かるほどで、ドイツ代表の人気ぶりを物語っていた。
『アディダス・ベース』は、ユニフォームサプライヤーであるアディダスが力を入れている若者向けの「ストリートカルチャー」をコンセプトに、工場をインドアサッカー場付きのモダンな空間に作り変えた会場だ。普段はバーとして使われている記者の待機室には、アディダスの歴代ドイツ代表ユニフォームやボール、チャンピオンズリーグ決勝などのパノラマ写真が飾られ、サッカー一色に染まっていた。
今回の主役である新ユニフォームは、1990年にイタリア・ワールドカップで優勝を果たした西ドイツ代表をモチーフにした白黒のデザインとなり、栄光の歴史にオマージュを捧げたものとなった。
新ユニフォームのお披露目は、ドイツ代表の選手たちがストリートダンサーたちの中を歩いて登場。これには会場にいた一般の若者たちも押し寄せ、熱気に包まれた。
このお披露目会が終わると、選手たちはそのまま、各メディアの対応へと向かった。公開インタビューに登場したのは、レアル・マドリードのMFトニ・クロース、マンチェスター・CのMFイルカイ・ギュンドアン、そしてバルセロナのGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンの3人。
クロースは「とてもいいユニフォームだと思うよ。白は好きだしね。これまでと違って模様がついているけれど、全然気にならないな。アディダスはとてもクリエイティブなデザインをしているし、今まで通り(伝統の)白が基調だからいいと思うよ」と新ユニフォームの感想を語った。
テア・シュテーゲンは、クロースを見ながら「ユニフォームは気に入っているよ。(レアル・マドリードの)白だとしてもね(笑)。GKの青色も良いと思うよ。僕は空色が好きだからね」と記者陣を笑わせた。
1990年生まれのギュンドアンは、今回のユニフォームの元となった西ドイツ代表のイタリアW杯優勝について聞かれると、「(決勝点となった)PKは人生のなかで1回しか見たことがないんだ。低めのシュートだったよね。僕が知っているのは、それだけだよ」と話し、世代の移り変わりを感じさせた。
今回の代表ウィークで行われるイングランド代表、フランス代表との親善試合について聞かれると、クロースは「トップレベルのチームとの対戦で、試合のレベルも高くなると思う。ロシア・ワールドカップに向けて僕らが出来ることを見せないといけない。トーナメントでは再び当たることになるかもしれないし、とてもスリリングな試合になると思う」と意気込みを見せた。
その後、バイエルンのDFマッツ・フンメルスが遅れて参加すると、今回のドイツ代表のメンバー構成が前回のワールドカップ優勝メンバーから8人、コンフェデレーションズカップ優勝メンバーから15人という入れ替わりの速さについて聞かれた。
「そのことに全然驚きはないな。ドイツは高いレベルで選手のパフォーマンスが拮抗しているから、入れ替わりは普通のことだよ。今までの選手のパフォーマンスが落ちれば、そこに優れた若い選手が入ってくるのは普通のことだからね。特にそのスピードが速いと思わないな」と現在のドイツ代表の厳しいメンバー争いを肯定的に話した。
ドイツ代表は10日に敵地ロンドンでイングランド代表と、14日にはホームのケルンでフランス代表と対戦する。新たな戦闘服をまとって臨む伝統のライバルとの対決に、熱い試合への期待が高まっている。