ボス監督への逆風が強まっている [写真]=Bongarts/Getty Image
25日に行われたブンデスリーガ第13節、シャルケとの“ルール・ダービー”で4点差から土壇場で追いつかれるという失望を味わったドルトムント。翌日には予定されていた会員総会が開かれた。地元紙『ルール・ナッハリヒテン』がその様子を伝えている。
選手たちが到着すると、拍手の中に抗議の口笛が聞かれるなど、前日の試合結果が尾を引く中での開催となった。雰囲気を察したハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEO(最高経営責任者)は「昨晩は私も皆さんと同じようにクソみたいな気分だった」とコメント。怒りに理解を示す形で開会した。
ヴァツケCEOは話の中で当面はピーター・ボス監督の続投を約束したものの、明確なプレッシャーを掛けた。同CEOは「ピーター、そして君のチームは、ミヒャエル・ツォルクGMとともに全てを見直さなければならない。我々は建設的なやり方で再び調子を取り戻さなければならない。チャンピオンズリーグ(CL)への出場権獲得が何よりも重要なんだ」と要求。経済的にも重要な意味を持つCL出場を絶対的なノルマに掲げた。
ラインハルト・ラウバル会長も「昨日の4-4という結果は負けたように感じる。この不快感は理解できる。昨日は、全てのファンが怒りを感じていた。今、チームには解決が求められている。舵を切り直さなければならない」と同調。経営陣の危機感が顕著に現れた。
現在の監督交代の議論の発端となったトーマス・トゥヘル氏の解任について尋ねられると、ヴァツケCEOは「サッカーに関する問題ではない。これだけで、十分だろう。あまり後味の良い話でもない。我々にも企業として守秘義務がある。この件に関する批判は受け入れる。皆さんの怒りは理解できる」と語り、現状の不振の責任が自分にあると弁明した。
記者陣にコメントを求められた主将のDFマルセル・シュメルツァーは「責任はピッチ上の選手にある。失点後、毎回ビルドアップが不安定になっているようではいけない。僕らはこれまでブンデスリーガで多くの試合をこなしてきたんだ。この状況から抜け出せるように全力を尽くすよ」と今週末の試合に向けて、しっかり準備することを強調した。
順位を5位まで落としたドルトムントは、第14節・レヴァークーゼン戦が土曜日に控えている。レヴァークーゼンはこの2カ月間公式戦無敗で一気に順位を6位まで上げ、ドルトムントとの勝ち点差はわずかに「1」。CL出場権を争うライバルとの直接対決を迎えるドルトムントは、この逆境を跳ね返すことができるだろうか。
By サッカーキング編集部
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