フライブルク戦にフル出場した香川真司。2試合連続ゴールを決めた [写真]=Bundesliga/DFL via Getty Images
2018年の初白星が遠い。ドルトムントは27日に行われたブンデスリーガ第20節でフライブルクと2-2で引き分けた。ペーター・シュテーガー新監督が就任した前半戦の最後2試合で連勝を飾り、調子が上向くかと思われたが、後半戦は開幕から3試合連続ドローとなった。
前節、前々節とドルトムントはチャンスを活かせないシーンが多かったが、今節は立ち上がりの9分に香川真司が豪快な一撃を沈める。エリア内での混戦から、「うまくこぼれてきたので、ふかさないようにした」という慎重かつ大胆なジャンピングボレーを叩き込み、先制点を決めた。
後半戦で初めてのリードとなったが、その後は相手に隙をうまく突かれてしまう。21分、エリア内右に抜け出したMFヤニク・ハベラーの折り返しを、ニアに飛び込んだFWニルス・ペーダーゼンに右足で合わされ同点。マークについたDFソクラティス・パパスタソプーロスに加え、MFヌリ・シャヒンとDFエメル・トプラクがニアをケアしていたところで失点し、香川は「先制点を取って、ちょっと気が抜けた感じはあった」とチームの緩みを指摘した。
さらに68分にはシャヒンのバックパスをカットしたペーダーゼンに意表を突かれ、約40メートルのロングシュートで逆転を喫してしまう。ドルトムントは後半アディショナルタイムにDFジェレミー・トリアンの劇的同点弾で、シュテーガー監督就任後初黒星こそ免れたが、香川は「負けに等しい引き分け」と振り返った。
「90分通して相手の方がやりたいことを出し続けられたかなと思う。自分たちのリズムはなかなか90分通して生まれてなかった。ギアを上げた守備や、チームとして戦うことをしないといけない中で、少しルーズなプレッシングとボールロストがあった。相手は2、3回(のチャンス)を狙ってくる中で、見事に仕留められたし、僕たちも隙が生まれた。チームとして勝ち切れていない流れがあるし、それを埋めていくためには僕たちが細かいところでこだわってやらないといけない」
香川自身は2試合連続ゴールを決め、チームで最も好調を維持している。だが、「その流れを確固たるものにするには、勝たないといけない」と言うように、自身の好調キープのためにもチームとして勝ち切ることが必要だ。
だからこそ、「次また取れるように、得点以外のところで修正しないといけないところはたくさんある」と結果を残しながらも反省の言葉を優先し、「『自分たちがもう一度やっていくぞ』というものを示していかないと。それは1人ひとりに求められていることなので、誰かのせいでもないし、そういう気持ちでやり続けていくしか変わらない」と次節ケルン戦に向けて気を引き締めた。
By 湊昂大