アオゴ氏(右)への人種差別的なメッセージが物議を醸したレーマン氏(右) [写真]=Getty Images
ヘルタ・ベルリンが、元ドイツ代表GKイェンス・レーマン氏のクラブ内における役職を解いた。4日、クラブ公式サイトが伝えた。
レーマン氏は、ドイツメディア『スカイ』で解説者を務める元ドイツ代表MFデニス・アオゴ氏に対し、人種差別的なメッセージを送信したとして物議を醸していた。アオゴ氏は先日、自身のインスタグラムのストーリー上にレーマン氏とのWhatsAppの会話ログを掲載。レーマン氏から「Quotenschwarzer(=token black guy ※人種差別に賛同する“ふり”をしたメディアなどが、体裁を整えるためだけに起用した黒人)」呼ばわりされていたことを明かした。
レーマン氏は事件後、自身の公式Twitterを通じて「私の携帯電話から送られたデニス・アオゴ氏へのプライベートメッセージで悪い印象を与えてしまい、デニス氏との会話の中で謝罪しました。元代表選手である彼は、非常に知識が豊富で、存在感があり、『スカイ』の視聴率アップに貢献しています」と弁明していた。
しかし、ヘルタ・ベルリンの戦略的パートナーである『Tennor Holding』はレーマン氏との契約を終了し、監査役の職から解くことを決定。同クラブは公式サイトを通じて、「このような発言は、ヘルタ・ベルリンが支持し、積極的に提唱している価値観とは全く異なります。今回の決定について、当クラブ社長のヴェルナー・ゲーゲンバウアーは『当社はいかなる人種差別からも距離を置いており、今回の措置を歓迎します』とコメントを寄せています」と伝えた。
現在51歳のレーマン氏は現役時代に、シャルケやミラン、アーセナルなどでプレー。2003-04シーズンにはアーセナルのプレミアリーグ無敗優勝に貢献した。2011年に現役を引退した後は、アーセナルやアウクスブルクでアシスタントコーチを務め、解説業も経験している。2020年5月からヘルタ・ベルリンの監査役を務めていた。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト