DFBがシュレーダー元首相(左)の名誉会員資格をはく奪(2018年6月撮影) [写真]=Getty Images
ドイツサッカー連盟(DFB)は11日、ゲアハルト・シュレーダー元ドイツ連邦首相の名誉会員資格をはく奪したと発表した。
発表によると、ロシアがウクライナへの侵攻を開始して以降、DFB第一副会長のライナー・コッホ氏とハンス・ヨアヒム・ヴァツケ氏はシュレーダー元首相に対し、ロシアの国有企業での職務を放棄するか、DFBの名誉会員を辞任するか要求していたという。しかし、シュレーダー氏は13日までにこれらの要求のいずれにも応じず。DFB連邦議会の代表者たちは規約に従って、2005年12月に任命された同氏の名誉会員資格をはく奪することを決定した。
1998年から2005年にかけて連邦首相を務めていたシュレーダー氏は、在任当時からロシアのウラジーミル・プーチン大統領と親しい関係を築き、退任後はロシア国営企業の取締役を歴任。今年2月にはエネルギー大手『ガスプロム』の監査役候補に指名されていた。
コッホ氏とヴァツケ氏は、次のような共同声明でシュレーダー元首相を批判している。
「国際法に違反したウクライナへの攻撃は、何ら正当化されるものではありません。個人的な利益を考慮して、戦争とその侵略者から明確に距離を置かず、ビジネスにおける必然的な結論を出さない人は、ドイツサッカー連盟と価値観を共有していないのです。したがって、ゲアハルト・シュレーダー氏はもはや、人と人との間の理解を重視し、いかなる暴力も拒否する我々の連盟の名誉会員ではありえないのです」
「名誉会員資格を剥奪された後も、ゲアハルト・シュレーダー前首相がその影響力を行使し、その可能性の範囲内でウクライナの平和のために活動することを、私たちは引き続き期待しています」
By サッカーキング編集部
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