ドイツ代表監督を解任となったハンジ・フリック [写真]=Getty Images
ドイツサッカー連盟(DFB)は10日、ドイツ代表を率いるハンジ・フリック監督およびマルクス・ゾルク、ダニー・ロールのアシスタントコーチ2名を即時解任すると発表した。
フリック監督はヨアヒム・レーヴ監督下のドイツ代表でコーチを担当。FIFAワールドカップブラジル2014では優勝を経験した。その後、DFBのスポーツダイレクターを歴任し、2019-20シーズンにバイエルンのコーチに就任。シーズン途中に解任されたニコ・コヴァチ監督の後任として、チームを率いて国内リーグ、カップ、チャンピオンズリーグの三冠を達成した。翌シーズンはフロントとの確執もあり、シーズン終了後に退任。2021年のユーロ2020終了後、ドイツ代表監督に就任した。
FIFAワールドカップカタール2022ではヨーロッパ予選は首位通過したものの、本大会グループステージ初戦で日本に1-2で敗戦。1勝1分1敗でグループステージ敗退に終わった。その後も続投したが、状況は好転せず。2023年に入ってからの親善試合6試合で1勝1分4敗。9月9日に母国で行われた日本戦で再び1-4と大敗を喫し、A代表としては38年ぶりの国際Aマッチ3連敗となっていた。
ドイツ代表のダイレクターであるルディ・フェラー氏は、「ハンジ・フリックはここ数カ月で疲れ果てていた。彼とコーチ陣は何とか状況を好転させようと全力を尽くしてくれたが、残念ながら我々は決断しないといけなかった。成功することができなかった。日本戦の結果はこの状況で、これ以上前進することができないということをはっきりと示した。簡単な瞬間ではなかった。私はフリックをサポートするために2月からDFBに入ったからだ」と、フリック監督をかばい、貢献に感謝しつつ、日本戦の結果が決定打となったとコメントしている。
苦境のドイツ代表は12日にドイツのドルトムントでフランス代表との対戦を控える。同試合についてはフェラー氏が指揮官となり、シュトゥットガルトやハンブルガーSVなどのクラブチームやドイツ世代別代表監督を歴任しているハンネス・ヴォルフ氏、元ドイツ代表でウンターハヒンクの指揮官担当後、U-20ドイツ代表のコーチを務めているザンドロ・ヴァーグナー氏がサポートする形で試合を戦う。
フェラー氏は今後について、2024年にドイツで開催されるユーロ2024に向けて「緊急の課題はチームを再編してユーロ2024へ準備する監督を雇うこと」を目標とし、「長期的には誰もが知るレベル、期待しているレベルまで引き上げてくれる代表監督を迎えることだ」と合わせてコメントしている。
By サッカーキング編集部
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