後半ATの失点で敗退が決まったバイエルン [写真]=Getty Images
DFBポカール2回戦が11月1日に行われ、バイエルンは3部相当のザールブリュッケンに1-2で敗れた。試合後、バイエルンを率いるトーマス・トゥヘル監督のコメントをクラブ公式HPが伝えた。
直近のブンデスリーガ第9節、8-0で大勝したダルムシュタット戦から中3日で迎えた今回の一戦に向け、バイエルンを率いるトゥヘル監督はスターティングメンバー5名の入れ替えを実施。ジャマル・ムシアラ、ハリー・ケイン、キングスレイ・コマンらはベンチスタートとなったが、ジョシュア・キミッヒ、レロイ・サネ、トーマス・ミュラーといった面々が先発に名を連ねていた。戦前の予想通り、試合は16分にバイエルンが均衡を破る。ペナルティエリア手前中央でパスを受けたミュラーがミドルシュートをゴール左下に突き刺した。だが、ここからはなかなかうまくいかない時間が続いた。
前半アディショナルタイム、キム・ミンジェからフランス・クレツィヒに差し込んだパスを狙われると、そのままボールを奪われ、最後はパトリック・ソンタイマーに同点ゴールを許す。後半に入ってもバイエルンが試合の主導権を握り、サネやコマンが決定的なシーンを作り出したが、勝ち越しゴールは挙げられない。このような状況で迎えた後半アディショナルタイム、スルーパスで左サイドのスペースに侵入されると、最後はマルセル・ガウスに逆転ゴールを決められる。試合はこのままタイムアップを迎え、大会最多20回の優勝を誇るバイエルンが2回戦で姿を消すこととなった。
もっとも、毎シーズン過密日程を強いられているバイエルンは、直近5シーズンで見るとこれが3度目の2回戦敗退だ。2021-22シーズンは1部のボルシアMG、2020-21シーズンは2部のホルシュタイン・キールに敗れている。だが、データサイト『Opta』によると、バイエルンがDFBポカールで3部以下のクラブと対戦して敗れるのは23年ぶりとのこと。前回は2000-01シーズンの2回戦、当時4部リーグに所属していたマクデブルクと対戦し、1-1で迎えたPK戦の末に敗れていた。
試合後、トゥヘル監督は「後半は自分たちらしい戦い方ができたと思う。だが、我々は後半のラストプレーで苦い薬を飲まされることとなった。敗因は100通りあるし、もしかしたら何もないのかもしれない。正直、不思議な気分だ」と心境を明かしている。「チャンスやそれに近いシーンは十分に作った。だからこそ、この結果は本当に苦い。この埋め合わせをすることはできないし、本当に失望している。決勝戦が行われるベルリンに行くため、必死に戦ったのだからね」と語った。
また、トゥヘル監督は「確かに我々は早い時間帯にリードを奪ったが、前半はそれ以降良いパフォーマンスを見せられなかった。後半はパンチ力が不足していたし、2点目を決める運も少し足りなかった」と試合展開に言及。ブンデスリーガの“絶対王者”を破って3回戦に駒を進めたザールブリュッケンには「素直に『おめでとう』と伝えたい」と賛辞を送った。
この後、バイエルンは4日に控えたブンデスリーガ第10節で、ドルトムントの本拠地『ジグナル・イドゥナ・パルク』にて行われるデア・クラシカーに臨む。屈辱的な敗戦から切り替え、伝統の一戦への準備を整えたい。
By サッカーキング編集部
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