レヴァークーゼンが頂上決戦を制す [写真]=Getty Images
ブンデスリーガ第21節が10日に行われ、レヴァークーゼンとバイエルンが対戦した。
現在ブンデスリーガで首位を走るレヴァークーゼンは、前節終了時点で16勝4分の成績で勝ち点「52」を獲得。DFBポカール、ヨーロッパリーグ(EL)を含めた公式戦全体で見ても無敗をキープしており、シャビ・アロンソ監督の下でクラブ史上初のマイスターシャーレへ向けてひた走っている。
一方、バイエルンは16勝2分2敗で勝ち点「50」を積み上げ、レヴァークーゼンを勝ち点差「2」で追いかけている。現在はブンデスリーガ3連勝中。12連覇を成し遂げるためには、アウェイ開催の今節で勝ち点「3」の獲得は必須だ。
レヴァークーゼンはグラニト・ジャカ、アレハンドロ・グリマルド、フロリアン・ヴィルツといった主力がスターティングメンバーに並んだ。最前線には今季ブンデスリーガで3度目の先発となるアミン・アドリを抜てき。新加入のボルハ・イグレシアスやパトリック・シックらがベンチから出番を待つ。対するバイエルンは、ジャマル・ムシアラ、レロイ・サネ、ハリー・ケインらが先発入り。AFCアジアカップカタール2023から戻ってきたキム・ミンジェもスタメンに復帰し、負傷明けのダヨ・ウパメカノ、冬の新戦力のエリック・ダイアーと今季初の3バックを組む。
外国資本の参入に抗議する一部のファン・サポーターからコイン型のチョコレートが投げ込まれた関係で、キックオフが5分から10分ほど遅れた一戦は、立ち上がりからレヴァークーゼンが主導権を握る。11分にはウパメカノのクリアミスを見逃さなかったネイサン・テラが頭で繋ぐと、最後はアドリが左足を振り抜いたが、シュートはGKマヌエル・ノイアーの正面へ。
続く18分には、自陣まで引いてきたアドリからの落としを受けたヴィルツがうまくボールを持ち運び、相手を引き付けて右のスペースへスルーパス。走り込んでいたアドリがボックスまで持ち込むも、キム・ミンジェに阻まれた。
この勢いのまま攻撃を続けるレヴァークーゼンは直後の19分、左サイドでのスローインを素早く投げると、ロベルト・アンドリッヒが縦へ突破。グラウンダーのクロスボールを送ると、ファーアイドでフリーになっていたヨシプ・スタニシッチがダイレクトで押し込んだ。バイエルンからレンタル移籍中のスタニシッチは喜びを爆発させなかったものの、レヴァークーゼンが先制に成功した。
その後もレヴァークーゼンが流れを手放さず、バイエルンはまったくケインのところまでボールを届けられない。前半はこのままレヴァークーゼンの1点リードで終了した。
後半に入ると立ち上がりの50分に再びスコアが動く。ピッチ中央付近でルーズボールを拾ったテラが左へ渡すと、待っていたグリマルドがスペースを前進。テラとのワンツーでボックス左のスペースへ侵入すると、得意の左足でニアサイドを撃ち抜く。グリマルドのバイエルン戦2試合連続ゴールで、レヴァークーゼンが大きな追加点を手にした。
レヴァークーゼンはその後も隙を見せず、63分にはグリマルドが左コーナーキックを直接狙い、ドライブ回転のかかった一撃はクロスバーを叩く。一方のバイエルンはジョシュア・キミッヒ、トーマス・ミュラーらを投入して流れを変えようとするも、最後までゴールネットを揺らすには至らない。
このまま後半アディショナルタイムに突入すると、バイエルンは左コーナーキックの場面でGKノイアーもボックス内まで上がっていく。キミッヒの蹴ったキックがヨナタン・ターに弾き返されると、ここからレヴァークーゼンがカウンターへ。セカンドボールを拾ったエドモン・タプソバが縦へ繋ぐと、ボールを受けたジェレミー・フリンポンは、対峙したラファエル・ゲレイロをかわして右サイドへ持ち出す。限られたシュートコースではあったものの、無人のゴールにしっかりと蹴り込み、レヴァークーゼンが勝利を決定付けた。
試合はこのままタイムアップ。この結果、レヴァークーゼンは今季の無敗記録を継続。バイエルンとの勝ち点差を「5」に広げ、クラブ史上初のブンデスリーガ制覇に向けて大きな1勝を手にした。一方のバイエルンは4試合ぶりの黒星を喫し、首位とのポイント差を詰めることはできなかった。
この後、レヴァークーゼンは17日に次節のブンデスリーガでハイデンハイムと敵地で対戦する。一方、バイエルンは14日にチャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ファーストレグで鎌田大地が所属するラツィオとのアウェイゲームに臨み、18日には次節のブンデスリーガで浅野拓磨が所属するボーフムの本拠地に乗り込む。
【得点者】
1-0 18分 ヨシプ・スタニシッチ(レヴァークーゼン)
2-0 50分 アレハンドロ・グリマルド(レヴァークーゼン)
3-0 90+5分 ジェレミー・フリンポン(レヴァークーゼン)
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト