レヴァークーゼンを率いるシャビ・アロンソ監督 [写真]=Getty Images
現在レヴァークーゼンを率いるシャビ・アロンソ監督が、来季も同クラブで指揮を執ることを明言した。
X・アロンソ監督については、複数の現地メディアによってリヴァプール、バイエルンなどが新監督候補としてリストアップしていること明るみに出ていた。だが、28日に入るとイギリスメディア『BBC』など複数の欧州メディアが、X・アロンソ監督自身に今夏の移籍市場でクラブを離れる意思がないと報道。既にクラブのフロントだけでなく、選手たちにも自らの意思を伝えており、クラブが中期的に掲げているプランを遂行することに集中していくと見られていた。
このような状況を受けて、X・アロンソ監督は30日に控えたブンデスリーガ第27節ホッフェンハイム戦の前日会見にて「私はまだ若い監督だ。間違いなく、ここは今の私にとって適切で正しい場所。来季もレヴァークーゼンに残る」と宣言。次のような言葉で残留を決めた背景を明かした。
「私の将来について、様々な憶測が飛び交うシーズンだった。一方で、私の本業は監督で、ここまで多くの試合をこなしてきた。とても忙しかったが、私自身は集中することができていた。そして、3月のインターナショナルマッチウィークは、自分の将来について少し考え、決断するために使ったんだ。先週、シモン(・ロルフェス強化部長)とフェルナンド(・カロ最高経営責任者/CEO)と非常に素晴らしい話をした。この話を踏まえて、私は来季もレヴァークーゼンの監督に留まる決意を伝えたんだ」
「本当にいろいろな憶測があった。慎重に検討した結果、ここが私にとって正しい場所だと決断した。まだここでの私の物語は終わりじゃないし、やらなければならないことはたくさんある。私は自分のキャリアの中で、常に正しい決断をしようとしてきた。今この瞬間、ここが私にとって正しい場所だと感じている」
現在42歳のX・アロンソ監督は、レアル・ソシエダのカンテラ(育成組織)出身。トップチーム昇格後は同クラブで成長を遂げ、その後はリヴァプール、レアル・マドリード、バイエルンなどで数々のタイトルを勝ち獲った。スペイン代表としても、2008年と2012年のEURO連覇やFIFAワールドカップ南アフリカ2010で優勝を経験した。
2016-17シーズン終了後に現役を引退してからは指導者に転身する。レアル・マドリードのカンテラで1年間監督を務めた後、2019年夏にはレアル・ソシエダBの監督に就任。2年目の2020-21シーズンには3部リーグ優勝を果たしたものの、3年目の2021-22シーズンはラ・リーガ2部で20位に終わり、2022年夏に退任した。指導した選手たちのなかからは、スペイン代表MFマルティン・スビメンディやスペイン人DFジョン・パチェコなど、後にトップチームで活躍する選手たちも生まれ、『スビエタ』(レアル・ソシエダの総合トレーニング施設)で若き才能の育成に携わった。
2022年10月には、ブンデスリーガ開幕から低迷していたレヴァークーゼンの指揮官に就任。自動降格圏に沈んでいたチームを立て直し、最終的にはブンデスリーガで6位まで押し上げた。DFBポカールはX・アロンソ監督就任以前に敗退していたものの、ヨーロッパリーグ(EL)ではチームをベスト4へ導いていた。
迎えた今シーズンは、開幕からブンデスリーガを席巻。第26節終了時点で22勝4分無敗という圧倒的な強さを示し、11連覇中の“絶対王者”バイエルンに勝ち点差「10」をつけて首位を独走している。それだけでなく、DFBポカール、ELを含めた公式戦38試合で無敗と圧巻の成績を残している。
なお、レヴァークーゼンとX・アロンソ監督の現行契約は2026年6月30日までとなっている。一方で、移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏によると、現行契約には2025年7月から有効となる契約解除条項が付随しているとのことで、来シーズン終了後に“ステップアップ”を果たす可能性は否定できない。現時点での関心が報じられていたリヴァプールとバイエルンに加えて、同じく選手時代の古巣でもあるレアル・マドリードといったビッグクラブが、今後もX・アロンソ監督の動向を追い続けると報じられた。
By サッカーキング編集部
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