現役のラストイヤーをカールスルーエで過ごすシュティンドル [写真]=Getty Images
カールスルーエは28日、同クラブに所属している元ドイツ代表MFラース・シュティンドルが、今シーズン限りで現役を引退することを発表した。
シュティンドルは1988年8月26日生まれの現在35歳。カールスルーエのアカデミー出身で、同クラブでトップチームのキャリアをスタートさせた。2010年夏にはハノーファーへと完全移籍。同クラブではMF清武弘嗣(現:セレッソ大阪)やDF酒井宏樹(現:浦和レッズ)とも共に戦った。ハノーファーでは負傷に苦しめられながらも主力、そしてキャプテンとして活躍し、2015年夏にはボルシアMGへの完全移籍を決断した。
ボルシアMG初年度の2015-16シーズンはブンデスリーガ30試合出場7得点11アシスト、DFBポカール3試合出場4得点2アシスト、チャンピオンズリーグ6試合出場3得点1アシストと、公式戦39試合の出場で14ゴール14アシストを記録するなど主力として活躍。翌シーズンからはキャプテンも務め、攻撃陣の中心に君臨した。在籍最終年度となった2022-23シーズンは、日本代表DF板倉滉とも共演。トップ下だけでなく最前線やウイングなど幅広く攻撃的なポジションを任され、公式戦31試合の出場で9ゴール10アシストをマークした。同シーズン限りでボルシアMGを退団。計8シーズン在籍し、公式戦通算で271試合出場83ゴール62アシストと結果を残した。
今季からは古巣のカールスルーエに帰還。シーズン前半戦は攻撃の中心選手として活躍していたものの、1月に入るとふくらはぎの負傷に悩まされており、昨年12月17日に行われたブンデスリーガ2部第17節エルフェアスベルク戦(○3-2)を最後に欠場が続いている。ここまでで公式戦17試合のピッチに立ち、4ゴール5アシストを記録していた。
また、2017年にデビューを飾ったドイツ代表では国際Aマッチ11試合の出場で4ゴール1アシストを記録。FIFAコンフェデレーションズカップ2017では主力の一角としてドイツ代表の優勝に貢献した。
現役引退に際し、シュティンドルはクラブを通してコメントを発表。現役生活のラストシーズンを“はじまりのクラブ”で終えられたことへの感謝を述べるとともに、残されたシーズンで再びピッチに戻ってくることを誓った。
「信じられないほど美しく、濃密な時間だった。最高の瞬間もたくさんあったが、一方で簡単ではない瞬間も少なくはなかった。昨夏、故郷のクラブに戻り、新しい『ヴィルトパルク・シュタディオン』でプレーし、そこで初ゴールを決めたことは、僕にとって夢のような出来事だった。そんな夢を可能にしてくれた関係者全員に非常に感謝している。この1年間は、僕にとって信じられないほど特別な年だったよ。再びカールスルーエのピッチに戻るために、これからの数週間も全力を尽くすつもりだ」
なお、カールスルーエはブンデスリーガ2部第26節を終えた時点で10勝8分8敗を記録し、勝ち点「38」を積み上げて現在は7位につけている。自動昇格圏内の2位ホルシュタイン・キールとは勝ち点が「11」離れているが、昇降格プレーオフに出場する3位のハンブルガーSVとは勝ち点差が「6」。残る8試合の成績次第では、16シーズンぶりの1部昇格も不可能とは言えないだろう。果たして、シュティンドルは自身の“ラストダンス”となるシーズンで、故郷のクラブに“置き土産”を残すことができるだろうか。
By サッカーキング編集部
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