後半ATにスタニシッチが同点ゴール [写真]=Getty Images
ブンデスリーガ第30節が20日に行われ、ドルトムントとレヴァークーゼンが対戦した。
前節のブレーメン戦を5-0で制し、クラブ創設120年目にして初のマイスターシャーレを掲げたレヴァークーゼン。開幕以来29戦無敗はブンデスリーガ新記録で、18日に行われたヨーロッパリーグ(EL)準々決勝セカンドレグのウェストハム戦を1-1で終えたことで、今シーズン開幕からの公式戦無敗記録を「44」まで伸ばし、欧州5大リーグ(プレミアリーグ、ラ・リーガ、セリエA、ブンデスリーガ、リーグ・アン)所属クラブにおける最長記録を樹立した。そのELではウェストハムを2戦合計3-1で破り、準決勝進出が決定。DFBポカールでも決勝へ駒を進めており、“3冠”達成の可能性も現実的となっている。
残り5試合となったブンデスリーガでは史上初の無敗優勝を目指すなか、今節は現在5位のドルトムントとの上位対決に臨む。ドルトムントはここまで16勝8分5敗の成績で勝ち点「56」を積み上げており、前節終了時点では4位ライプツィヒと勝ち点で並んでいる。そのライプツィヒは今節を白星で飾っており、差を広げられないためにも、今季の優勝チームが相手だろうと勝利を掴みたい。チャンピオンズリーグ(CL)で準決勝進出を果たした勢いを国内に持ち込むべく、本拠地『ジグナル・イドゥナ・パルク』にレヴァークーゼンを迎える。
試合は立ち上がりから拮抗した展開となり、なかなか決定機は生まれない。両チームゴール前まで入っていくシーンこそ作れど、相手守備陣を完全に崩し切るまでには至らず、シュートシーンもミドルシュートが多めに。ドルトムントは16分、敵陣でのニクラス・フュルクルクのポストプレーから、左サイドでボールを受けたジェイミー・バイノー・ギテンスが中央へドリブルし、最後は内側へ絞っていたユリアン・リエルソンが右足を振り抜く。ボックス手前から放った一撃は、軸足を滑らせた影響もあって枠を捉えられない。
対するレヴァークーゼンは36分、敵陣右サイドでパスを受けたジェレミー・フリンポンがドリブルをスタート。中央へ切れ込み、横へ渡すと、アレハンドロ・グリマルドが得意の左足を振るも、シュートは枠の外へ。直後の39分にはボックス手前右寄りの位置で得たフリーキックをグリマルドが直接狙ったが、ここもわずかに落ち切らない。
前半も終盤に差し掛かると、ドルトムントはこの日最大の決定機を構築。敵陣中央でサンチョが起点となり、右サイド高い位置で仕掛けたリエルソンが、切り返しから中央へ繋ぐと、ニアサイドでブロックされたボールにマルセル・サビツァーが反応。右足から放たれたシュートは枠を捉えたが、GKルーカス・フラデツキーに阻まれた。
スコアレスで後半へ折り返してからも、試合の様相は大きくは変わらない。ドルトムントは両サイドが中心となりながら、悪くないシーンの数を増やしたが、均衡は破れることなく試合は終盤に差し掛かる。
このままスコアレスドローの可能性もチラつく81分、遂にスコアが動く。ドルトムントは敵陣右サイドで得たスローインを、ボックス右でユリアン・ブラントが受け、ダイレクトで繋いだボールにサビツァーが反応。深い位置から浮き球のボールを折り返すと、ペナルティエリア中央で待っていたフュルクルクがダイレクトで合わせる。強烈なボレーシュートはGKフラデツキーの手を弾いてゴールネットを揺らし、終盤にドルトムントが先手を取った。
このままいくとレヴァークーゼンの無敗記録がストップすることとなるが、“王者”は簡単には終わらせない。後半アディショナルタイム、敵陣中央でフリーキックを獲得すると、グリマルドが左足で狙うも、スピードのあるボールはGKグレゴール・コベルに弾き出される。だが、ここで得た左フリーキックから、フロリアン・ヴィルツが右足でインスイングのボールを入れると、ニアサイドで競り勝ったヨシプ・スタニシッチがヘディンシュートを叩き込む。今季何度も見せてきた後半ATの得点で、レヴァークーゼンが土壇場で同点に追いついた。
試合はこのままタイムアップ。ドルトムントがホームの大声援を背に勝利を飾るかと思われたが、レヴァークーゼンも王者の底力を見せ、試合は1-1のドローで終わった。
次節は27日に行われ、ドルトムントは敵地でライプツィヒと、レヴァークーゼンはホームで伊藤洋輝、チェイス・アンリ、原口元気が所属するシュトゥットガルトと、それぞれ対戦する。
【得点者】
1-0 81分 ニクラス・フュルクルク(ドルトムント)
1-1 90+7分 ヨシプ・スタニシッチ(レヴァークーゼン)
By サッカーキング編集部
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