板倉はボルシアMGで“守備の要”として活躍を続ける [写真]=Getty Images
ボルシアMGが、同クラブに所属する日本代表DF板倉滉との契約延長に向けて、具体的な動きを見せているようだ。『スカイ・ドイツ』が15日に報じている。
現在28歳の板倉は2019年1月に川崎フロンターレからマンチェスター・シティへ完全移籍加入すると、フローニンゲンとシャルケへのレンタル移籍を経て、2022年夏にボルシアMGへ完全移籍。負傷離脱した期間を除くと、ほとんどの時間をセンターバックの主軸として過ごしており、ここまで公式戦通算72試合出場5ゴールを記録している。
在籍3年目を迎える今季もその座を明け渡すことはなく、ここまで体調不良と累積警告によって2試合を欠場しているものの、出場可能な25試合ではすべてピッチに立っている。
そんな板倉とボルシアMGの現行契約は2026年夏をもって満了を迎えるが、現時点で新契約は締結されていない。昨年12月には、ボルシアMGのローランド・ヴィルクスSD(スポーツディレクター)がドイツ誌『キッカー』を通して「我々は彼との契約を延長したいと考えているし、そのために全力を注いでいる。彼はこのチームにおいて極めて重要なプレーヤーで、既に連絡を取り合っているが、どのような結果になるかはまだ言えない。できる限りのことをしているが、我々にも限度がある。仮に十分でなければ、我々は新しい板倉を探すことになるだろう」と話すなど、既にボルシアMG側が契約延長交渉に向けて動き出していることが明るみに出ていた。
一方で、近年の板倉には絶えず移籍の噂も浮上している。冬の移籍情報ではエールディヴィジ王者のPSVからの接触が報じられたが、当時はボルシアMG側が「すぐに適した代役を見つけることができない」という理由でオファーを拒否。ドイツ紙『ビルト』は「2026年で満了する契約を早々に延長することはないだろう」と報じるなど、ステップアップの可能性も決して低くはないと見られる。
今回の報道によると、ボルシアMG側に板倉を売却する意思はなく、早期の契約延長実現に向けて動きを本格化させているようだ。『スカイ・ドイツ』のフロリアン・プレッテンベルグ記者は「ボルシアMGは板倉滉との契約延長を諦めない」とした上で、現在はクラブと選手の代理人との間で、新たな契約延長交渉が行われていると報道。新契約の内容に関する詳細は明かされていないものの、ボルシアMGの選手内でトップクラスの給与を約束されているという。
一方で、プレッテンベルグ記者は、板倉に関心を抱くクラブが少なくないことも伝えている。ボルシアMGが来季、ヨーロッパのカップ戦出場権を獲得したらならば、板倉が残留する可能性は高まると指摘された。
なお、ブンデスリーガ第25節終了時点で、ボルシアMGは9位につけている。勝ち点は「37」を積み上げており、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場できる4位のフランクフルトとのポイント差は「5」。終盤戦の戦い次第では、CLやヨーロッパリーグ(EL)出場権を勝ち獲ることも非現実的とは言えないだろう。
また、前述の『キッカー』の報道によると、今シーズン終了時点で契約延長の目処が立たない場合には、来年夏にフリートランスファーでの流出を避けるべく、他クラブからのオファーに耳を傾ける可能性もあるという。
移籍か、残留か。果たして、板倉は次のステップとしてどのような決断を下すのか。
By サッカーキング編集部
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