ローマでのラストマッチに臨んだトッティ [写真]=Anadolu Agency/Getty Images
セリエA最終節が28日に行われ、ローマとジェノアが対戦した。
勝ち点「84」で2位に付けるローマ。3位のナポリとは勝ち点差わずか「1」のため、ホームでの最終戦を勝利で飾り、チャンピオンズリーグ(CL)本戦出場権が与えられる2位フィニッシュを決めたいところ。今シーズン限りでローマ退団を発表した元イタリア代表FWフランチェスコ・トッティはベンチスタートとなった。

キックオフ前のスタジアムはトッティを労う拍手喝采に包まれた [写真]=Anadolu Agency/Getty Images
ローマは開始わずか3分、トッティが唯一のリーグ優勝を経験した2001年生まれの16歳FWに先制点を奪われる。ジェノアは、ピエトロ・ペッレグリが味方のロングスルーパスに抜け出し、DFを背負いつつペナルティエリア内中央で右足シュートを放ち、ゴール左隅に決めた。
それでも、CL出場権獲得とトッティの花道を飾りたいローマは10分、ケヴィン・ストロートマンからの浮き球パスをエリア内中央のエディン・ジェコが胸トラップから左足シュート。これは左ポストに直撃するが、こぼれ球を自ら右ひざで押し込み、同点に追い付いた。だが18分、ローマにアクシデント発生。エメルソンが負傷交代を強いられ、マリオ・ルイが投入された。
同点で折り返したローマは54分、サポーターが待ち望む瞬間が訪れた。トッティがモハメド・サラーに代わってピッチに送り出され、スタジアムは拍手喝采で迎え入れた。

スタジアムは“ローマの王子様”への愛で溢れていた [写真]=Getty Images
勝利が欲しいローマだが、ゴールが遠い。67分、トッティのパスを受けたストロートマンが、エリア手前中央から強烈な左足シュートを放つが、枠の右に外れる。68分には左サイドからのクロスにエリア内中央のステファン・エル・シャーラウィがヘディングシュートを放つが、相手GKの好セーブに阻まれた。
ローマは74分、ついに逆転ゴールを奪う。ストロートマンの浮き球パスに反応したジェコがエリア内右に抜け出してマイナスの折り返し。トッティとポジションが被りつつ、ダニエレ・デ・ロッシがダイレクトで左足を振り抜き、シュートをゴール右隅に突き刺した。
しかし、喜びもつかの間の79分、左サイドのディエゴ・ラクサールからのクロスを、ゴール前のダルコ・ラゾヴィッチに頭で叩き込まれ、ジェノアに同点とされる。
ローマはその後もジェノアの反撃を受けて危ないシーンもあったが、ピンチをしのぐと、終了間際にドラマが待っていた。右サイドからのFKでラジャ・ナインゴランのボールをつなぎ、最後はゴール前のディエゴ・ペロッティがシュートを突き刺し、土壇場での勝ち越しに成功した。
試合はこのままタイムアップを迎え、ローマが3-2で劇的勝利。2位と来シーズンのCL本選出場を決め、トッティの花道を飾った。
【得点者】
0-1 3分 ピエトロ・ペッレグリ(ジェノア)
1-1 10分 エディン・ジェコ(ローマ)
2-1 74分 ダニエレ・デ・ロッシ(ローマ)
2-2 79分 ダルコ・ラゾヴィッチ(ジェノア)
3-2 90分 ディエゴ・ペロッティ(ローマ)
By サッカーキング編集部
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