今夏移籍が噂されている6選手 [写真]=Getty Images
今夏の移籍市場が開幕、例年通り様々な移籍の噂が憶測がサッカーファンを一喜一憂させている。その中でもGKの移籍事情が、活性化の兆しを見せている。サッカー選手を採点するサイト『WhoScored.com』のデータを引用してイギリスメディア『スカイスポーツ』が今夏起こりうるGKの“大移動”をまとめた。
▼ジャンルイジ・ドンナルンマ(18歳/イタリア代表)
今夏の人気銘柄ドンナルンマ [写真]=LightRocket via Getty Images
今夏のGK人気銘柄ナンバーワンはドンナルンマ。先日ミランとの契約延長を拒否したドンナルンマを、レアル・マドリードが注視している。セリエAで1試合平均「7.05」の高評価を得ている同選手は、今シーズンの欧州サッカー5大リーグ(スペイン、イングランド、イタリア、ドイツ、フランス)のGKの中でも優れた点数を記録した(なお、ドンナルンマより高得点を記録したのはドイツ代表GKマヌエル・ノイアーの「7.30」)。さらに146回ものセーブを積み重ね、45回もクロスを処理した。
ミランとの契約は2018年まで残っているが、移籍金の発生する今夏の放出が予想される。今後10年以上ゴールマウスを託せるだろう若者に大枚を叩くクラブは数多くいると同メディアは考えている。
▼ダビド・デ・ヘア(26歳/スペイン代表)
デ・ヘアはレアル・マドリードへ移籍か? [写真]=AMA/Getty Images
レアル・マドリードがもう一人ターゲットに定めているのがデ・ヘア。2015年にはマンチェスター・Uとクラブ間で合意に達し、あとは書類の提出だけというところまでこぎつけたが、移籍締め切り時間に間に合わず結果的に破談に終わった。今シーズンのプレミアリーグでベルギー代表GKティボー・クルトワ(16回)、フランス代表GKウーゴ・ロリス(15回)に次ぐ14回のクリーンシート(無失点試合)を達成。
シュートストップとポジショニングに定評のあるデ・ヘアは、生まれ故郷であるマドリードへの帰還を望んでいるとも伝えられ、マンチェスター・Uが新たなGKを獲得次第レアル・マドリードへの移籍が叶うだろうと推測した。
▼ヤン・オブラク(24歳/スロヴェニア代表)
リーガ・エスパニョーラを代表する選手になったオブラク [写真]=NurPhoto/Getty Images
デ・ヘアやクルトワら優秀なGKが近年ゴールマウスを守ってきたアトレティコ・マドリード。オブラクもまた今シーズンに72.4パーセントものシュートセーブに成功、チャンピオンズリーグ(CL)のみを計算するとその数値が84.1パーセントにも上昇する。また、負傷で8試合を欠場したが15回ものクリーンシートを積み上げ、リーガ・エスパニョーラを代表する選手になった。デ・ヘアと同じくシュートストップが得意であり、DF陣への指示も的確。2021年まで契約が残っているため多額の移籍金が必要とされているが、デ・ヘアの去就が不透明なマンチェスター・Uへの移籍が取りざたされている。
▼ヴォイチェフ・シュチェスニー(27歳/ポーランド代表)
ローマで花開いたシュチェスニー [写真]=NurPhoto via Getty Images
ローマで過ごした2年間でシュチェスニーは充実の一歩をたどった。同選手獲得にはユヴェントスが動いており、来シーズン限りで引退すると目されているイタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォンの後釜として正GKに据える心算のようだ。また、今シーズンローマを率いたルチアーノ・スパッレッティ監督が来シーズンからインテルで指揮を執ることになるため、インテルへの移籍も懸念されている。
セリエAのGKの中で最多14回のクリーンシートを達成、アーセナル時代から飛躍を遂げた。同じリーグに所属するドンナルンマがシュートセーブ成功率を77.2パーセントを記録すれば、シュチェスニーも75.3パーセントもの成功率を叩き出した。同メディアは、アーセナルのファンはレンタルバックを望んでいるが、来シーズンCLに出場できないのは選手にとっては大きなマイナス材料となり得る。また、アーセナルでは元チェコ代表ペトル・ツェフがファーストGKなため、現実的にアーセナルへ戻るという選択肢はないだろうとした。
▼ジャック・バトランド(24歳/イングランド代表)
ケガでシーズンを棒に振ったバトランド [写真]=Icon Sport/Getty Images
エヴァートンがサンダーランドからU-21イングランド代表ジョーダン・ピックフォードをGK史上歴代3位となる3000万ポンド(約42億円)で獲得したが、バトランドにも同程度の価値がある。今シーズン足首のケガでリーグ戦5試合にしか出場していないバトランドだが、イングランド国内でもっとも優れたシュートストッパーの一人。
5試合中2つのクリーンシートを献上。シーズンフル出場した場合、計算上だと16もの無失点試合が計算できるGKとなる。今シーズンゴールデングラブ賞を受賞したクルトワと同じ数だ。コンディションが整うことを前提にアーセナルが獲得レースに参戦している。シュチェスニーがイタリアに留まることを選択した場合、35歳のツェフの後釜として早い段階から獲得したいと考えているという。
▼カスパー・シュマイケル(31歳/デンマーク代表)
偉大なる父を持つシュマイケル [写真]=Getty Images
一昨シーズンにレスターのプレミアリーグ優勝の立役者になったシュマイケル。マンチェスター・Uで活躍した父ピーター・シュマイケルは「夢だっただろう。彼は今、自分の手で自らの価値を証明して見せている。今ならもっと高いレベルでプレーすることもできる。よくやってくれた」と息子に対して賛辞を送った。デ・ヘア放出に備えてマンチェスター・Uはオブラクに加えてシュマイケルも追っている。
CLだけに限れば、1試合平均「7.24」の高評価を獲得しており、CLに出場したGKの中でもっとも優れた点数だ。安定したパフォーマンスとイングランドで培った経験を持つシュマイケルは、30歳で初めて移籍市場のメインプレーヤーとして報道されるようになった。同メディアは、マンチェスター・Uがデ・ヘアを今夏に手放す場合、リーグ戦で抜群の運動神経を生かしペナルティーエリア外からのシュートセーブ数が51回を記録したシュマイケルの獲得に力を注ぐとした。