CLトッテナム戦の翌日にアストーリの葬儀に参列したブッフォン [写真]=Getty Images
睡眠中の徐脈性不整脈により4日に急逝したフィオレンティーナ主将、イタリア代表DFダビデ・アストーリの葬儀が8日に行われた。ユヴェントスの選手たちも参列したが、同クラブは葬儀前日にウェンブリー・スタジアムで試合を行い、ロンドンに滞在中だった。
ユヴェントスの選手たちが葬儀に参列できた経緯について、14日付のイタリアメディア『メディアセット・プレミアム』が、フィレンツェの地元紙『ラ・ナツィオーネ』の記事を引用する形で伝えている。
7日にウェンブリーで行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦セカンドレグでトッテナムと対戦したユヴェントス。前半に先制を許すも、後半にアルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインと同FWパウロ・ディバラのゴールで逆転に成功。リードを死守して2-1と勝利を収め、2試合合計スコアを4-3として準々決勝進出を決めた。
試合後、キャプテンを務めるイタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォンは、歓喜に沸くロッカールームでチームメートたちに告げたという。
「プライベート(飛行)機を用意することができた。明朝、アストーリの葬儀が行われるフィレンツェへ向かうためだ。もし、一緒に行動したい人がいるなら、ホテルのロビーで待っている。朝4時半に出発する予定だ」
ロンドンのホテルから直接フィレンツェ入りするためのプライベートジェット機は、ユヴェントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督とブッフォンが手配し、費用も負担したと報じられている。アッレグリ監督はアストーリが所属していた当時のカリアリで指揮官を務めていた。
ブッフォンは激闘を終えたばかりの選手たちを気遣い、「今日のような試合の後だから、ゆっくり眠りたい気持ちは十分に理解しているよ」と付け加えたとのことだが、翌朝は選手全員が葬儀参列を希望してロビーに集まっていたという。しかし、プライベート機の定員は12名だったため、ブッフォンとアッレグリ監督のほか、元イタリア代表DFアンドレア・バルザーリ、イタリア代表DFジョルジョ・キエッリーニら守備陣と同MFクラウディオ・マルキージオ、ローマでアストーリの同僚だったボスニア・ヘルツェゴヴィナ代表MFミラレム・ピアニッチらが代表して葬儀へ向かうことになった。
会場となった教会正面は、フィオレンティーナのサポーターを中心に約1万人が詰め掛けていた。ユヴェントスの選手らには別の入り口からの入場が勧められたが、ブッフォンはそれを辞退。悲しみに包まれたフィレンツェの街に敬意を示すため、チームメイトらとともに群衆の前を通過して入場したと伝えられている。
(記事/Footmedia)
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