スーペルコッパ・イタリアーナ2018が、サウジアラビア第二の都市ジッダのキング・アブドゥッラー・スポーツシティにて、日本時間16日26時30分にキックオフする。
17-18シーズンはセリエAとコッパ・イタリアをいずれもユヴェントスが制したため、コッパ・イタリアで準優勝したミランが出場資格を得ている。2019年になってもまだ、大会名に“2018”がつくことに違和感があるが、1995年にも1月17日にトリノでこの大会が行われており、1月に入ってスーペルコッパ・イタリアーナが開催されるのは2度目のこと。中東での開催は2014年と2016年のカタールにつぎ3度目となるが、サウジアラビアで行われるのは初の試みだ。日中は30度近くまで気温が上がるものの、試合が開始される現地時間20時30分は25度以下に下がる見込み。しかし、真冬のイタリアから高温多湿のジッダに移動して行われる一戦において、パフォーマンスに影響が及ぶことは避けられないだろう。
この大会で7度の優勝を誇る名門クラブ同士の対決であるが、双方の実力差は顕著だ。セリエAを7連覇中のユヴェントスは、今シーズンも2位ナポリに勝ち点9差をつけて首位を独走。冬の王者となり、後半戦を控えて8連覇達成を確実なものとしている。コッパ・イタリアも4連覇中で、イタリアではまさに無双状態だ。
一方のミランは、この10年に得たタイトルは2016年のスーペルコッパだけ。宿敵ユヴェントスに大きく水をあけられている。しかし、一発勝負のスーペルコッパとなれば、多少話が違ってくる。ユヴェントスは、2016年12月23日にカタールのドーハにあるジャシム・ビン・ハマド・スタジアムで行われた一戦で、今回戦うミランに敗れた。前後半を1-1で終え、延長戦でも決着がつかず、PK戦の末に不覚を取った(これがミランが獲得した最後のタイトル)。さらに、ラツィオとの前回大会も終了間際に決勝弾を奪われ2-3で黒星を喫した。すなわち、ユヴェントスはこの大会2連敗中ということになる。
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2年前の対戦ではミランがPK戦の末に勝利 [写真]=Getty Images
ユヴェントスには今シーズン、クリスティアーノ・ロナウドが加入した。絶対的エースが存在することは大きいという声もあるだろう。だが、チャンピオンズリーグ・グループステージでは、優位とみられたマンチェスター・U戦、ヤング・ボーイズ戦でいずれもC・ロナウドが先発出場しながら1-2と敗北し、足をすくわれている。少しでもおごりや油断が生じれば、ミランにも付け入られる可能性は十分にあるというわけだ。
ミランはリーグ戦で調子を上げられず、前半戦を5位でフィニッシュ。一時は、主将のアレッシオ・ロマニョーリをはじめとした主力センターバックが相次いで離脱する緊急事態に陥ったが、右サイドバックのイニャツィオ・アバーテをコンバートして凌ぎ、チャンピオンズリーグ出場権が得られる4位のラツィオに勝ち点1差でなんとかくらいついているのが現状だ。
不振の要因は、ストライカーの不調が何よりも大きい。昨年夏にユヴェントスからミランに加入したゴンサロ・イグアインは15試合の出場で6得点。ユヴェントス、ナポリ、インテル、ラツィオとの上位陣対決で不発と、エースの役割を果たせずにいる。レアル・マドリード時代の恩師、ファビオ・カペッロも「もはや以前の彼ではない」と現状を危惧しているほどだ。ユヴェントスとの一戦には先発するとの見方が強いが、この試合を最後に今冬の移籍市場でチェルシーへと移籍する可能性は高い(イグアインを放出した場合、ミランはジェノアのクリシュトフ・ピョンテクの獲得に動くこと報じられている)。ただ、決定的な働きができないイグアインに代わって、スーパーサブのパトリック・クトローネは調子が上向きつつある。12日に行われたコッパ・イタリアのベスト16、サンプドリア戦では途中出場から延長戦で2得点。ミランを準々決勝に導く立役者となった。また、恥骨炎によりスソの招集が見送られたのは痛手だが、今冬にフラメンゴから鳴り物入りで加入したルーカス・パケタに注目が集まる。サンプドリア戦で公式戦デビューを飾り、及第点の出来を披露。ユヴェントス戦でも先発が有力だ。絶対王者を相手にどんなプレーを見せるだろうか。
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今冬ミランに加入したルーカス・パケタ [写真]=LightRocket via Getty Images
一方、ユヴェントスは左足の屈筋を痛めたマリオ・マンジュキッチが招集外となっており欠場。12日開催のボローニャとのコッパ・イタリアで先制弾を決めたフェデリコ・ベルナルデスキが代役を務めることになるようだ。ユヴェントスには今冬の移籍市場でまだ新加入選手がいないが、18歳のモイーズ・キーンがボローニャ戦で今シーズン初得点。さらに、左サイドバックのレオナルド・スピナッツォーラが同試合で今シーズンの公式戦初出場を記録するなど、C・ロナウドを中心としたレギュラー陣に加え、内部で底上げができてきている。
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ボローニャ戦でゴールを記録したベルナルデスキが先発起用される見込みだ [写真]=Getty Images
かつてミランを指揮し、現在はユヴェントスの指揮官を務めるマッシミリアーノ・アッレグリ監督は決戦を前に警戒を高める。
「一発勝負の戦いでは、リーグ戦でみられるような違いはなくなる。ミランにとって、ユヴェントスを打ち負かすことは自尊心を高めることを意味するものだ」
両者の戦力、近年と今シーズンの戦績を見る限り、ユヴェントスの優位は揺るがない。ミランとの対戦成績はリーグ戦で77勝63分け59敗、すべての公式戦でも88勝73 分け66敗と数字の上でもユヴェントスが有利に立つ。けれども、スーペルコッパ・イタリアーナでの対戦は過去2試合ともPK戦にまでもつれ込んでおり(1勝1敗)、2002-03シーズンのチャンピオンズリーグ決勝でも、延長戦を終えても決着がつかなかった(ミランがPK戦の末に勝利)。歴史が証明するように今回も手に汗握る一戦になることは間違いない。そして勝利を手繰り寄せたチームが歴代最多優勝を誇ることになるのだから、いやがうえにも盛り上がるはずだ。
◆イタリアメディア『SKY』による予想先発メンバー
■ユヴェントス (4-3-3)
ヴォイチェフ・シュチェスニー;ジョアン・カンセロ、ジョルジョ・キエッリーニ、レオナルド・ボヌッチ、アレックス・サンドロ;エムレ・ジャン、ミラレム・ピアニッチ、ブレーズ・マテュイディ;フェデリコ・ベルナルデスキ、パウロ・ディバラ、クリスティアーノ・ロナウド
■ミラン (4-3-3)
ジャンルイジ・ドンナルンマ;ダヴィデ・カラブリア、クリスティアン・サパタ 、アレッシオ・ロマニョーリ、リカルド・ロドリゲス ;フランク・ケシエ、ティエムエ・バカヨコ、ルーカス・パケタ;サム・カスティジェホ、ゴンサロ・イグアイン、ハカン・チャルハノール
文=佐藤徳和/Norikazu Sato
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