若くして節目の「100」試合に到達した選手たち [写真]=Getty Images
近年のサッカー界では、10代選手の活躍が目立つ。今シーズンも、ドルトムントのアーリング・ハーランド(19歳)やバルセロナのアンス・ファティ(17歳)らがブレイクを果たし、マジョルカの久保建英(18歳)もリーガ・エスパニョーラで結果を残している。今後もヤングタレントが台頭する流れは変わらないと思われるが、では、欧州5大リーグで最も早熟な選手と言えば誰になるのだろうか。
国際サッカー連盟(FIFA)の傘下にあるスポーツ国際研究センター「CIESフットボール・オブザーバトリー」は9日に、欧州5大リーグの通算出場数が「50」、「100」、「200」、「300」に達した時の年齢をランキング形式で発表しており、最も若くして、節目の試合数に到達した選手たちを知ることができる。
そこで今回は、100試合出場時の年齢が最も若い選手たちに注目。以下にトップ10を紹介する。なお、今回発表された『CIES』のデータは、現在、欧州5大リーグでプレーする選手たちを対象とし、3月2日時点の出場数、年齢に基づいて集計されている。
※カッコ内は、「現所属クラブ/国籍/ポジション/現年齢」
10位:ユリアン・ドラクスラー 20.66歳
(パリ・サンジェルマン/ドイツ/MF/26歳)
シャルケの下部組織で育ったドラクスラーは、2011年1月にブンデスリーガデビュー。17歳117日でのデビューはクラブ史上最年少であり、同クラブの最年少得点記録(17歳193日)も保持している。しかし、2015年のヴォルフスブルク移籍で地元ファンから大きな反感を買い、3年前から所属するパリ・サンジェルマンでは十分な出場機会を与えられていない。在籍4年目ながら、リーグ・アンでの出場数は89試合にとどまっている。
9位:ミラレム・ピャニッチ 20.64歳
(ユヴェントス/ボスニア・ヘルツェゴビナ/MF/29歳)
ボスニア・ヘルツェゴビナの都市トゥズラに生まれ、同国の紛争を前に逃れたルクセンブルクでサッカーを始めた。まもなく入団を果たしたフランスのメスでトップチームデビュー。ピャニッチもまた17歳でプロのピッチに立っている。その後はリヨン、ローマを経て、2016年からユヴェントスでプレー。代表でもここまで92試合に出場しており、100試合出場は達成確実だ。
8位:ティモ・ヴェルナー 20.6歳
(ライプツィヒ/ドイツ/FW/24歳)
シュトゥットガルトに所属していた2013年8月に、17歳5カ月でブンデスリーガ初出場。クラブの史上最年少記録を樹立すると、同年9月には17歳と200日でリーグ初ゴールを挙げ、クラブの史上最年少得点記録も更新した。それから3年後の2016年9月、ライプツィヒ移籍直後にブンデスリーガ通算100試合出場を達成。20歳203日での達成は、当時のリーグ最年少記録だった。
7位:カイ・ハフェルツ 20.55歳
(レヴァークーゼン/ドイツ/MF/20歳)
昨年12月、ヴェルナーの最年少記録を破ったのが、ハフェルツだった。今シーズンの第15節ケルン戦でブンデスリーガ通算100試合出場を達成。ヴェルナーよりも17日若い年齢で大台に到達した。またハフェルツは、「50試合出場」と「得点」のリーグ最年少記録保持者でもある。リヴァプールをはじめとするビッグクラブが熱視線を送っており、今夏は争奪戦となることが予想される。
6位:ジェイムズ・ミルナー 20.33歳
(リヴァプール/イングランド/MF/34歳)
ハフェルツとは14歳差、今では“ベテラン”にカテゴライズされるミルナーも、早熟な選手だった。2002年にリーズでプレミアリーグデビューを果たすと、16歳356日で得点を挙げて、ウェイン・ルーニー(16歳360日で初得点)のプレミアリーグ最年少得点記録を塗りかえている(※現在は歴代2位の記録)。ただ彼の本当のすごさは、今も第一線で活躍し続けていることであり、2018年12月には歴代2番目の若さでプレミア通算500試合出場を達成。その鉄人ぶりは際立っている。
5位:エデン・アザール 20.27歳
(レアル・マドリード/ベルギー/FW/29歳)
ベルギー出身ながら、フランスのリールでプロデビュー。16歳でリーグ・アンのピッチに立っていた。以後、21歳でチェルシーに移籍するまでに公式戦200試合近くに出場。チェルシーで欧州5大リーグ通算出場数が「300」の大台に到達したが、25.98歳での達成はミルナー(26.37歳)を上回る史上最年少記録になる。
4位:セスク・ファブレガス 19.97歳
(モナコ/スペイン/MF/32歳)
16歳でバルセロナからアーセナルに加入すると、同クラブの史上最年少記録となる16歳177日でデビュー。同クラブの最年少得点記録(16歳212日)も保持している。スペイン代表でも様々な最年少記録を保持しており、2006年には19歳41日という若さでワールドカップの舞台に立った。代表戦も含めると、プロキャリア通算の公式戦出場数は「800」を超えている。
3位:イケル・ムニアイン 19.84歳
(アスレティック・ビルバオ/スペイン/FW/27歳)
リーガ・エスパニョーラ史上最年少で100試合出場を達成したのがムニアインだ。2009年にクラブ史上最年少となる16歳254日でリーガデビューを果たすと、3年後には100試合の大台に到達した。2015年には左ヒザ、2017年には右ヒザの前十字じん帯を断裂。2度の大ケガに見舞われたものの、完全復活を果たし、今年1月には、クラブ史上最年少で公式戦400試合出場を達成した。
2位:アルバン・ラフォン 19.65歳
(ナント/フランス/GK/21歳)
トゥールーズ下部組織出身のラフォンは、2015年11月に行われたニース戦で16歳10カ月という、GKとしてはフランスサッカー史上最年少でリーグ・アンデビューを果たした。「フランスのドンナルンマ」と称された逸材は、その後フィオレンティーナへ移籍し、“本家”とも対戦。レンタルで母国への復帰が決まった今シーズンもナントの正GKとして活躍している。
1位:ジャンルイジ・ドンナルンマ 19.17歳
(ミラン/イタリア/GK/21歳)
欧州5大リーグで最も若くして100試合出場を達成したのは、ドンナルンマだった。2015年10月にセリエAデビューを飾ったときは、16歳8カ月と6日。GKとしては同リーグ史上最年少の先発出場だった。その後も正GKに君臨し、18歳の誕生日を迎える前にリーグ通算50試合出場を達成。2018年4月には、19歳と49日で出場数を「100」の大台に乗せた。2020年3月13日時点で、セリエAでの出場数は「166」を記録。このペースでいけば、200試合、300試合出場の最年少記録も塗り替えるかもしれない。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia