4月から新年度がスタートした。転職や異動を経て、新たな生活が始まった人も多いだろう。慣れない環境や仕事で不安もあるかもしれないが、新天地でこれまでにない活躍をすることがあるかもしれない。
移籍が日常茶飯事のサッカー界でも、クラブを代えた途端に結果を残す選手が数多くいる。そこで今回は、昨シーズンは目立った活躍ができなかったものの、夏の移籍を機に大きな成功を収めているプレーヤーたちを8名紹介する。
※カッコ内は(所属クラブ/国籍/ポジション/年齢)
ロメル・ルカク
(インテル/ベルギー/FW/26歳)
昨季まで所属したマンチェスター・Uでは「太りすぎ」との声が集まり、不要論も頻出したが、初挑戦となったセリエAで大活躍。ラウタロ・マルティネスと共に破壊力抜群の2トップを形成し、2月に行われたウディネーゼ戦(2-0)でインテル史上最速となる公式戦20ゴールを達成した。再覚醒の要因は名将アントニオ・コンテとの出会いだろう。“アメとムチ”を使い分ける新たな上司について、ルカクも「素晴らしい指導者」だと絶賛している。
ラジャ・ナインゴラン
(カリアリ/ベルギー/MF/31歳)
同胞のルカクとは対照的に、コンテ監督の構想外となってインテル退団を余儀なくされたのがナインゴランだ。「いくつかあった」というオファーの中から選んだのは、古巣カリアリ。同時期にガンが発覚した妻クラウディアさんの故郷でもあった。果たして、この決断は吉と出る。31歳の悪童はピッチ上で輝きを取り戻し、昨年11月にはリーグ月間MVPを受賞。闘病生活を続ける妻をも勇気づけている。
ケイラー・ナバス
(パリ・サンジェルマン/コスタリカ/GK/33歳)
プロの世界では、ファンに惜しまれながらも、チーム事情により退団さぜるを得ないこともある。昨季までレアル・マドリードに在籍し、チャンピオンズリーグ(CL)3連覇の立役者となったナバスもそんな選手の一人だった。もっとも、今も世界トップクラスの実力者であり、新天地のパリ・サンジェルマンでは不動の守護神として活躍。ここまで7試合に出場するCLでも、5度のクリーンシートを達成し、4季ぶりのベスト8進出に貢献している。
マルコス・ジョレンテ
(アトレティコ・マドリード/スペイン/MF/25歳)
ユース時代から過ごすレアル・マドリードでは厚い選手層に阻まれ、昨季はリーグ戦7試合の出場にとどまったM・ジョレンテ。昨年夏、“禁断の移籍”でアトレティコ・マドリードに加わると、すでに昨季の倍以上にあたる18試合でプレーしている。3月に行われたCLでは、王者リヴァプールから2ゴールを奪う活躍を見せ、王者撃破の立役者に。一躍、アトレティコのヒーローとなった。
フィリペ・コウチーニョ
(バイエルン/ブラジル/MF/27歳)
「望んでいた通りにはいかなかった」と告白したように、相思相愛だったはずのバルセロナでは結果を残せず。今シーズン開幕後に、バイエルンへのレンタル移籍が決まった。“都落ち”とも揶揄されたが、ドイツの水が合ったのだろう。ここまで公式戦32試合に出場し9ゴール8アシストを記録。スタメン定着には至っていないが、本来の姿を取り戻しつつある。
ルーカス・ペレス
(アラベス/スペイン/FW/31歳)
今シーズン、リーガ・エスパニョーラで7試合連続ゴールを記録し、現在リーグ3位タイの11ゴールをマーク――。2016年夏のアーセナル移籍以降、3年間の英国生活では全く振るわなかったペレスだが、母国に復帰して見違えるような活躍を披露している。その活躍ぶりに、今冬にはバルセロナへの移籍が浮上したものの、「アラベスで満足している」として残留を決めた。
ガリー・ケーヒル
(クリスタル・パレス/イングランド/DF/34歳)
昨シーズンは、新たな上司(マウリツィオ・サッリ)とソリが合わずチェルシーで構想外となり、プレミアリーグ出場は2試合だけ。7年半過ごしたクラブにも別れを告げることとなったが、新天地ではベテランらしい安定したプレーを披露。ここまでリーグ戦20試合に出場し、トッテナム(40)やチェルシー(39)、アーセナル(36)よりも少ない失点数(32)を誇る守備陣を支えている。
テオ・エルナンデス
(ミラン/フランス/DF/22歳)
2017年夏に加入したレアル・マドリードでは振るわず、昨季はレアル・ソシエダへレンタル移籍。そして今季は、テクニカル・ディレクターを務めるパオロ・マルディーニ氏の説得もあり、ミランへの完全移籍を決断した。守備の文化が根付くセリエAで披露したのは圧巻の攻撃力。左サイドバックながら、FWアンテ・レビッチ(6ゴール)に次いでチーム2番目の5ゴールをたたき出している。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia