上位にランクインしたクラブ [写真]=Getty Images
日本代表FW伊東純也が所属するリーグ・アンのスタッド・ランスが好調だ。
スタッド・ランスは、伊東の活躍もあって今年に入ってからリーグ・アンで無敗をキープ。それどころか、昨年9月からリーグ戦では黒星を喫しておらず、現時点で欧州5大リーグの中では最も敗戦から遠ざかっているクラブなのだ!
それでは、欧州5大リーグで現在継続中の“連続無敗ランキング”を見てみよう。
[写真]=Getty Images
■7位以下
プレミアリーグで首位を走るアーセナルは、先週末のボーンマス戦での劇的な逆転勝利を含め、直近「4試合」で無敗をキープ。そのアーセナルやレアル・マドリードなど、6チームが現在「4戦無敗」となっており、ランキングの10位に入っている。
7位タイには、マンチェスター・Cやリヴァプールといった世界的クラブに加え、リーグ・アンで残留争いを演じているオセールが「5戦無敗」でランクインした。来シーズンからチーム数が「18」に減少するリーグ・アン。今シーズンは4チームが2部へ降格するとだけあって残留争いも白熱している。オセールは19位まで順位を落とした時期もあるが、直近5試合で勝ち点「9」(2勝3分け0敗)を稼いで17位まで浮上。あと一歩で降格圏を抜け出せる位置まで来ている。
■6位:シャルケ 6試合無敗
6位に入ったのが日本代表DF吉田麻也が最終ラインに君臨するシャルケだ。第11節から最下位に低迷していたシャルケだが、最近では状況が好転。第18節から第21節まで4試合連続でゴールレスドローというブンデスリーガ初の珍記録を生み出すと、その後も2連勝で現在は「6戦無敗」となっている。前節のボーフム戦に2-0で勝利して第10節以来となる最下位脱出を果たした。
1年での2部降格を避けたい名門クラブは、リーグ戦の無敗を7試合に伸ばすべく、今週末は宿敵ドルトムントとの“ルールダービー”に臨む。
■4位タイ:ドルトムント、アトレティコ・マドリード 8試合無敗
4位に入ったのは、今月11日にシャルケとの“ルールダービー”を戦うドルトムントだ。1月に入ってからヨーロッパで最も好調な同クラブは、今月7日のチャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)でチェルシーに0-2で敗れるまで、公式戦10連勝を達成。クラブ記録となる新年からの連勝を果たしたドルトムントは、リーグ戦では直近「8試合無敗」。負けていないどころか、8連勝で一気に順位を上げて首位バイエルンと勝ち点で並んでいる。
CLでは敗退したものの、リーグ戦では好調を維持しており、香川真司(現:セレッソ大阪)がマイスターシャーレを掲げた2011-12シーズン以来となる11年ぶりのリーグ制覇にも期待が寄せられる。そのため、今週末のシャルケ(6戦無敗)とドルトムント(8戦無敗)による“ルールダービー”はいつになく注目度の高いゲームとなるだろう。
ドルトムントと同じく「8戦無敗」で4位に入ったのはアトレティコ・マドリードだ。彼らはシーズン序盤こそつまずいたが、FIFAワールドカップカタール2022後は安定した成績でラ・リーガ3位に浮上。最近10試合で敗れたのは1月8日のバルセロナ戦(0-1)のみとなっている。2月末のレアル・マドリードとの“マドリードダービー”にも引き分けて、リーグ戦では最近「8試合」に負けていない。今後どこまで無敗を伸ばすのか楽しみだ。
■番外編
トップ3を紹介する前に、欧州5大リーグ以外も見てみよう。スコットランドでは日本代表FW前田大然や同FW古橋亨梧を擁して首位を走るセルティックがリーグ戦で「21戦無敗」を維持している。だが上には上がいる。フランス2部で首位を快走するル・アーヴルは8月6日の第2節に負けて以降「24戦無敗」という驚異的な強さを見せているのだ。
しかし、そんな彼らよりも無敗を維持しているクラブがある。それがセルビアのスーペルリーガで“敵なし”のツルヴェナ・ズヴェズダだ。この名門クラブは開幕からリーグ戦では一度も負けておらず「25戦無敗」。22勝3分け0敗の勝ち点「69」という圧倒的な成績を残している。
無敗ではなく「連勝」になると、欧州5大リーグではドルトムントの「8連勝」が最長だ。他のリーグにも目を向けると、トルコの強豪ガラタサライが「13連勝」という成績を残している。
反対に、現在最も勝利から遠ざかっているのはリーグ・アンで最下位に沈むアンジェである。第8節のニース戦に勝利して以降、泥沼の「18戦未勝利」となっている…。
■3位:ニース 9試合無敗
無敗ランクに話を戻すと、トップ3に入ったのはフランスのニースだ。前述通り、第8節のアンジェ戦に負けるなどシーズン序盤は不振が続き、1月にはリュシアン・ファーヴル監督を解任。そのまま低迷するかと思われたが、アシスタントコーチを務めていた36歳のディディエ・ディガール氏が暫定監督に就くと劇的な復活を遂げることとなった。
ディガール政権になって以降、同クラブは一度も負けておらず、リーグ戦では最近「9試合」無敗を維持している。監督よりも年上の元ブラジル代表DFダンテや昨夏レスターから加入したデンマーク代表GKカスパー・シュマイケルを中心とした堅守で、ここ9試合でわずかに3失点。中盤には、元アーセナルのウェールズ代表MFアーロン・ラムジーやフランスの英雄であるリリアン・テュラム氏の息子ケフラン・テュラムもおり、話題性に富んだ魅力的なチームとなっている。
■2位:ブレントフォード 12試合無敗
“世界最高”リーグで最も黒星から遠ざかっているのがブレントフォードだ。昨季からプレミアリーグに所属する同クラブは現在快進撃を見せており、10月23日の第13節アストン・ヴィラ戦(0-4)に敗れて以降、リーグ戦では「12戦無敗」をキープ。11月に敵地でマンチェスター・Cを撃破したほか、今年に入ってリヴァプールにも勝利。そして先月には首位アーセナルの本拠地に乗り込んで1-1のドローゲームを演じるなど、最近12試合は6勝6分け0敗の好成績を収めている。
敵の力量に合わせて4バックと3バックを併用するブレントフォードは、ここまで勝ち点「38」でプレミアリーグ9位に着けている。ポゼッション率は下から3番目の43.1%だが、人数をかけた守備から前線のタレントを活かす素早いカウンターを完結させることを得意としている。そのため、敵が前に出てくるときほどチャンスとなり、今季プレミアリーグで先制した試合は9勝2分け0敗と無敗を維持しているのだ!
■1位:スタッド・ランス 18試合無敗
現在、欧州5大リーグで最も敗戦から遠ざかっているのがスタッド・ランスだ。今季は、開幕8試合でわずかに1勝(3分け4敗)と苦しいスタートを切るも、それ以降は安定した守備で結果を残している。9月18日に行われたリーグ・アン第8節のモナコ戦(0-3)に敗れて以降は一度も負けておらず、最近18試合の戦績は「8勝10分け0敗」。その間にわずか9失点という堅守を誇っている。
攻撃面では、伊東のスピードとアーセナルからローン契約で加入しているイングランドU-21代表FWフォラリン・バログンの決定力が光る。バログンは2月のロリアン戦でのハットトリックなど、今季15ゴールで得点ランク4位に着けており、チームも「18戦無敗」で勝ち点を伸ばし8位まで順位を上げている。
前節アジャクシオ戦にも1-0で勝利し、1946年以来となる5試合連続クリーンシート(無失点試合)のクラブ記録を達成。今週末は、前回黒星を喫した“因縁”のモナコと敵地で対戦する。この試合でも敗戦を免れれば、さらに無敗を伸ばすことになる。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia