ルカクのPKでインテルが後半ATに同点弾 [写真]=Getty Images
コッパ・イタリア準決勝ファーストレグが4日に行われ、ユヴェントスとインテルが対戦した。
昨シーズンのコッパ・イタリア決勝戦の“再現”が準決勝で実現した。当時は2-2で延長戦に突入すると、イヴァン・ペリシッチ(現:トッテナム)が2ゴールを決め、インテルが4-2で勝利。2010-11シーズン以来となるコッパ・イタリア優勝を成し遂げていた。だが、現在のインテルは公式戦4戦未勝利(1分3敗)と白星から遠ざかっている。3月19日に行われたセリエA第27節のユヴェントス戦でも、0-1と黒星を喫していた。対照的に、ユヴェントスは公式戦5連勝中と好調をキープ。調子の上がらないインテルを下し、決勝進出に近付くことができるだろうか。
インテルはフェデリコ・ディマルコ、ニコロ・バレッラ、ラウタロ・マルティネスら主力が軒並みスタメン入り。セリエAでは出番の限られているサミール・ハンダノヴィッチがゴールマウスを守る。一方のユヴェントスもアドリアン・ラビオ、アンヘル・ディ・マリア、ドゥシャン・ヴラホヴィッチらが先発に名を連ね、ここまでのコッパ・イタリアと同様にマッティア・ペリンが最後尾を任された。
試合は立ち上がりの4分にユヴェントスがチャンスを作る。自陣高い位置でのボール奪取からマヌエル・ロカテッリが縦に送ると、ヴラホヴィッチのポストプレーからディ・マリアが前を向く。ドリブルでペナルティエリア右に侵入し、そのまま右足で狙ったものの、GKハンダノヴィッチが指先に当てて防ぎ、先制とはならなかった。
対するインテルは32分、敵陣に押し込んだ状態で最終ラインでボールを繋ぐと、フランチェスコ・アチェルビが右サイドへと展開。ボールを受けたマッテオ・ダルミアンがスペースに流し入れると、反応したバレッラが中央へ折り返す。ペナルティエリア内でエディン・ジェコがボールをキープし、後ろへ繋ぐと、ボールを受けたヘンリク・ムヒタリアンはダイレクトで横へ。最後はマルセロ・ブロゾヴィッチが右足で狙ったが、ここはGKペリンが良い反応を見せてゴールを許さなかった。前半はこのままスコアレスで終了している。
後半に入るとインテルがまたもゴールに迫る。63分、敵陣でセカンドボールを回収したブロゾヴィッチが左へ繋ぐと、ムヒタリアンを経由してボールはアレッサンドロ・バストーニへ。低い弾道のクロスボールをニアサイドでディマルコが収め、マイナスへ落とすと、ボールを受けたムヒタリアンが巧みなボールタッチでペナルティエリアに侵入。そのまま左足を振り抜いたが、シュートはゴール右へと外れた。
試合の均衡が破れたのは83分、ユヴェントスは自陣からのビルドアップで前進すると、ペナルティエリア手前左寄りの位置で前を向いたフェデリコ・キエーザがラビオに渡す。ラビオがダニーロとのパス交換から左足でクロスボールを送ると、DFに当たったボールがファーサイドへ向かい、フリーになっていたフアン・クアドラードが右足で流し込んだ。ユヴェントスが先手を取っている。
インテルは終盤に痛恨の失点となったものの、後半アディショナルタイムにビッグチャンスが到来。敵陣でセカンドボールを回収したところから、バストーニが左足で対角フィードを送る。デンゼル・ダンフリースが頭で折り返すと、これがグレイソン・ブレーメルのハンドを誘発し、インテルにPKが与えられた。キッカーを務めるのは途中出場のロメル・ルカク。冷静にゴール右下に沈め、インテルが土壇場で試合を振り出しに戻した。
同点ゴールを決めたルカクだったが、PKの後にユヴェントスのサポーターを挑発するような行為を見せ、2枚目のイエローカードで退場処分に。試合はこのままタイムアップを迎えたが、試合後にはハンダノヴィッチとクアドラードが小競り合いに発展。両選手にレッドカードが提示され、後味の悪い結末となった。
この後、ユヴェントスは8日にセリエA第29節のラツィオ戦が予定されている。対するインテルは中2日のスケジュールとなる7日、セリエA第29節で敵地でのサレルニターナ戦に臨む予定だ。セカンドレグは26日に行われ、インテルがユヴェントスをホームに迎える。
【得点者】
1-0 83分 フアン・クアドラード(ユヴェントス)
1-1 90+5分 ロメル・ルカク(PK/インテル)
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