トニ・クロース(左)とC・ロナウド(左から2番目) [写真]=Real Madrid via Getty Images
元オランダ代表の英雄ヨハン・クライフ氏が、2014年度のFIFAバロンドール(世界年間最優秀選手賞)について、受賞したレアル・マドリードのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドではなく、同チームに所属するドイツ代表MFトニ・クロースが受賞すべきだったと話した。19日のオランダ紙『テレグラーフ』などが報じた。
過去バロンドール(前身の欧州年間最優秀選手賞)を3度受賞した67歳のクライフ氏は、次のように世界頂点に立つべき選手の持論を説いた。
「世界の頂点に立つ者は、個人の才能と栄冠の組み合わせで決まる。その見方からすると、世界最高の賞が2年連続で、主要大会で光らず、最も多くの栄冠を獲得していない選手に与えられたのは不合理だ」
「2013年、バイエルンが栄冠を総なめにしたものの、トニ・クロースや他のバイエルンの選手ではなく、クリスティアーノ・ロナウドがバロンドールを獲得した」
「2014年も、クロースはドイツ代表のワールドカップ優勝に大きく貢献したが、最終候補にも入らなかった。ロナウドはワールドカップで全く活躍しなかった」
「私はFIFAの賞を真摯に受け入れられない」
クロースは2013年度、バイエルンでブンデスリーガ、DFBポカール、チャンピオンズリーグを制し、ドイツのプロクラブで史上初の3冠を達成。同年にはUEFAスーパーカップとクラブ・ワールドカップも制した。
翌年も国内2冠を達成し、CLでは4強止まりとなったものの、ブラジルW杯優勝に貢献し、レアル・マドリード移籍後にはUEFAスーパーカップとクラブW杯を再び制した。ブラジルW杯ではアシスト王に輝き、ファン投票によるドリームイレブン、データによるオールスターイレブンに入ったほか、同年のチャンピオンズリーグでは、ファン投票によるベストイレブン、データによるUEFAベストチーム18選手にも名を連ねていた。