プレシーズンマッチで対戦した南野拓実(左)と上田綺世(右)[写真]=Getty Images
日本代表FW上田綺世が所属するフェイエノールトと同国代表MF南野拓実が所属するモナコが31日、『フェイエノールト・スタディオン』で行われたプレシーズンマッチで対戦した。
アルネ・スロット前監督(現リヴァプール)の退任により、新シーズンからブライアン・プリスケ監督が指揮を執るフェイエノールト。2年ぶりのエールディヴィジ制覇に向けて準備を進める新指揮官は、今回のプレシーズンマッチで上田を先発に起用した。対するは、2016-2017シーズン以来のリーグ・アン制覇を目指すモナコ。昨季はサポーター投票によるシーズンMVPを受賞するなど輝きを放った南野もスターティングメンバーに名を連ねている。
立ち上がりから決定的なパスでビッグチャンスを創出するなど、前線で効果的な働きを見せる南野。7分にはモナコが中盤でボールを奪い、エダン・ディオプのスルーパスに抜け出した南野がシュートを放つが、惜しくもGKの正面へと飛んでしまった。一方の上田は、モナコに多くの時間でボールを握られるなか、鋭いチェイシングで守備の起点に。19分には右サイドからパスを受け、ボックス手前で振り向きながら強引にシュートへと持ち込むが、ボールはGKにキャッチされた。
すると、24分に南野が決定機を作り出す。自陣右サイドでボールを受けたクレパン・ディアタが、相手DFラインの背後にグランダーのスルーパスを供給。抜け出した南野がGKとの1対1を迎えたが、左脇を駆け上がってきたフォラリン・バログンへのパスを選択する。しかし、タイミングが合わずにボールは流れ、モナコが大きなチャンスを逃してしまった。
それでも直後の25分には、モナコが左サイドでの華麗なパスワークでフェイエノールトを翻弄。前線でボールを持ったバログンが右足でジョージ・イレニヘナにパスを繋ぐと、ペナルティエリアに侵入して確実にネットを揺らし、新加入選手の得点でモナコが先制に成功した。
39分には上田が同点弾に関与する。ルチャレル・ヘールトライダが味方とのワンツーから攻撃参加を行い、マーカーを背負った上田に対して縦パスを差し込む。激しい接触を受けながらワンタッチでヘールトライダに繋ぐと、ボックス内に運んで送られた横パスをルカ・イヴァヌシェツがゴールに叩き込み、フェイエノールトがスコアを振り出しに戻した。
自身も得点でアピールしたい上田だが、後半開始早々の48分に決定機が訪れる。モナコのビルドアップに対してフェイエノールトが人数をかけたプレスを仕掛け、敵陣でジヴァイロ・リードがパスカットしたボールが上田に渡る。巧みなターンから前を向き、角度は小さかったものの思い切りよく右足を強振。ニアハイを狙ってシュートを放ったが、ボールは惜しくも枠を外れてしまった。
その3分後には、モナコが左サイドでコーナーキックを獲得。ゴール前に蹴り入れられたクロスにギジェルモ・マリパンが打点の高いヘディングで合わせ、モナコが再びフェイエノールトからリードを奪った。フェイエノールトは62分に最初の交代を行い、上田はこのタイミングでピッチを退いている。
勢いに乗るモナコは、67分にも味方のロングフィードをマリパンが頭で繋ぎ、セットプレーの流れからゴール前で待ち受けていたモハメド・サリスがチームの3点目をゲット。80分には南野が交代となったが、そのまま2点のリードを守り抜いて3-1の勝利を収めた。モナコは引き続きプレシーズンマッチで調整を続けるものの、フェイエノールトはこのまま新シーズンに突入し、8月4日に開催されるPSVとのヨハン・クライフ・スハール(オランダ・スーパーカップ)へと臨む。
【得点者】
0-1 25分 ジョージ・イレニヘナ(モナコ)
1-1 39分 ルカ・イヴァヌシェツ(フェイエノールト)
1-2 51分 ギジェルモ・マリパン(モナコ)
1-3 67分 モハメド・サリス(モナコ)
By サッカーキング編集部
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