ヴァスコ・ダ・ガマを率いるラモン・ディアス監督[写真]=Getty Images
ヴァスコ・ダ・ガマを指揮するラモン・ディアス監督が降格圏に沈んでいたチームを急浮上させているようだ。26日、ブラジルメディアの『グローボ・エスポルチ』が報じた。
1993年に開幕したJリーグで横浜マリノス(現・横浜F・マリノス)のゴールハンターとして活躍したラモン・ディアス氏は、同年に28ゴールを挙げてJリーグ初代得点王に輝いた。現役引退後は指導者として、南米や中東のクラブチームやパラグアイ代表などを指揮し、7月中旬からヴァスコ・ダ・ガマの監督に就任している。
ラモン・ディアス監督就任時のヴァスコはブラジル全国1部セリエAにて14節を消化し勝ち点はわずかに「9」。20チーム中19位と低迷し、降格濃厚とみられていた。しかし、ラモン・ディアス監督が就任後、チームは急浮上。そして、25日に開催されたアウェイでのアメリカ・ミネイロ戦で勝利した結果、ヴァスコは8月以降もっとも勝ち点を積み上げたクラブとなり(8試合で勝ち点17)、順位を15位まで上げ、降格圏から脱することに成功した。
そんななか、ラモン・ディアス監督が、アメリカ・ミネイロ戦後のロッカールームで選手たちを叱咤激励する動画がクラブ公式の“X(旧Twitter)”などで紹介された。
ラモン・ディアス監督は強い口調で「私は今日のような試合は好きでない。今日みたいな試合をするべきでないんだ。もっとチームに自らを捧げること。もっとできるはずだ。今日は勝ったが、それは終わった。今日みたいなプレーをするな。今日のプレーはヴァスコに値しない。ヴァスコはこういうプレーをしてはダメなんだ。タフで難しい試合だった。けど、もっとうまくプレーしないといけない。普段練習していることを実行する。そのために我々はトレーニングをしているのだから」と選手たちにさらなる奮起を促した。
しかしその直後、ラモン・ディアス監督が優しい表情を浮かべ、「けれども、今日はおめでとう」と労いの言葉をかけると、選手たちから拍手があがった。
ラモン・ディアス監督のもと反転攻勢を見せているヴァスコは、14試合を残したブラジル全国1部セリエAで残留を確定させ、名門としてふさわしい順位でシーズンを終えることができるのだろうか。
By サッカーキング編集部
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