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犯罪組織の圧力?ライバルチームの策略?それとも…“英雄”ゲレーロへの脅迫文にペルーが揺れる

2024.02.16

ペルー代表のパオロ・ゲレーロ[写真]=Getty Images

 ペルー代表として通算39ゴールを決めている“英雄”パオロ・ゲレーロが深刻な問題に巻き込まれているようだ。15日、『インフォバエ・ペルー』などが報じている。

 現在40歳のゲレーロは、母国の名門アリアンサ・リマの下部組織を経て2004年にバイエルンでプロキャリアをスタート。その後2006年にハンブルガーSVに移籍し、ブンデスリーガで通算47ゴールを挙げた。2012年からは戦いの舞台を南米に移し、ブラジル、アルゼンチン、エクアドルのクラブでプレーし、今月初旬に母国ペルーの1部リーグ(リーガ1)を戦うCDウニベルシダ・セサル・バジェホとの契約が発表されていた。

 しかしその後、セサル・バジェホのリチャード・アクーニャ会長が「ゲレーロの母親に犯罪組織からの脅迫文が届き、ゲレーロが契約解除を希望している」と発表。ゲレーロによると、ゲレーロがセサル・バジェホとの契約にサインをした日の夜に、最初の脅迫文がゲレーロの母親の携帯電話に届いたという。バイエルンでプロデビューしたゲレーロにとって、セサル・バジェホは初の母国クラブでのプレーとなるはずだったが、暗雲がたちこめた。

 そして15日、セサル・バジェホの本拠地ペルー北部のトルヒージョを活動地域とする犯罪組織から届いた脅迫文の一部が公開された。そこには「俺たちに協力しろ。さもなくば、10人の部隊が派遣され、悲しむことになるぞ」「俺たちはトルヒージョで発生している殺人や誘拐のほとんどに関与している。ここで平和に過ごすか、怯えて過ごすかはゲレーロ次第だ」など、ゲレーロの身が危ないことを示唆する文言が含まれていた。

 しかし一方で、ゲレーロがセサル・バジェホとの契約を解除したあと、同じリーガ1のライバルであるアリアンサ・リマと契約する可能性が浮上。すると、ペルー国内では一連の脅迫文の裏にアリアンサ・リマがいるのではないか、との見方も広がった。

 すると、それに対し、セサル・バジェホのアクーニャ会長が、現時点ではゲレーロと同クラブの間に契約が存在することを説明しつつ、「ゲレーロが抱えたこの問題はペルー全土で起こり得る。ゲレーロの立場は、セサル・バジェホだけでなくペルーの他のクラブでプレーしたくないということと理解している」「アリアンサ・リマのような誠実な組織が、他クラブと契約済の選手と話をするとは思えない」とけん制する事態となった。

 なお、ゲレーロ本人は地元テレビ局のインタビューに応じ「契約解除に応じてもらえないなら、キャリアを終える。そして、この出来事の責任を負うのはセサル・バジェホの上層部だ」と話し、引退も示唆している。現在もペルー代表の主力として活躍するゲレーロが抱えた問題に、ペルーが揺れている。

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By サッカーキング編集部

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