ボタフォゴのオーナーを務めるジョン・テクスター氏[写真]=Getty Images
2022年からボタフォゴのオーナーを務めるアメリカ人のジョン・テクスター氏が「ブラジルでは結果が操作されている」と発言。その証拠だと主張する資料を警察に提出した。12日、ブラジルメディアの『グローボ・エスポルチ』が報じた。
ボタフォゴは昨年、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル全国1部リーグ)の前半戦で15勝2敗2分けの勝ち点47とし、2位と勝ち点差「13」をつけ首位を独走していた。しかし、リーグ後半戦になると3勝8敗8分けの勝ち点17と大失速。第30節のホームでのパルメイラス戦では3-0とリードしていたにも関わらず、3-4と逆転されるなど勝つべき試合で勝ち点を失う試合が増えた。その結果、最終的には優勝したパルメイラスに勝ち点差「6」を付けられた5位でリーグ戦を終えることになった。
ボタフォゴのオーナーのテクスター氏はボタフォゴの失速は不可解な判定などが原因で「ブラジルでは結果が操作されている。特に、パルメイラスが有利になるように恩恵を受けており、サンパウロなど昨年パルメイラスに敗れたチームの1部選手が、パルメイラス戦で八百長を働いたことを示す証拠もある」と訴え続けていた。
しかし、テクスター氏が結果が主張を裏付ける証拠をすぐに出さなかったことから、テクスター氏に名指しされたパルメイラスやサンパウロなどのクラブ会長たちはテクスター氏を非難し、証拠を出すよう求めた。
特に、優遇されていると言われたパルメイラスのレイラ・ペレイラ会長は猛反発。テクスター氏に対し「ボタフォゴほどの規模のクラブが、何の根拠も無しに誤った情報やニュースを広げてはいけない。テクスター氏は何と言ったのか?『ブラジルは誠実ではない』ということか?ブラジルの政府機関は、上層部のこのような行動を抑制するため、模範的な行動をとる必要がある」とテクスター氏は公的機関により裁かれるべきだと主張していた。
そんななか、テクスター氏が八百長の証拠だと主張する100ページ以上の資料をブラジルの警察に提出。それらの資料では、八百長を疑われるプレーが、人工知能(AI)など最新テクノロジーにより分析されているという。
警察に資料を提出したテクスター氏は「素晴らしい日だ。本件を調査する人たちと話をしたが、彼らはどのクラブにも肩入れせず公平に見てくれる印象だ。情報量が多いため、データ収集に時間がかかった」と資料提出後の心境を語ったが、ボタフォゴの会長が主張するように八百長の存在が確認されることはあるのだろうか。
By サッカーキング編集部
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