家族とウルグアイ代表引退セレモニーに出席したルイス・スアレス(後列中央)[写真]=Getty Images
FIFAワールドカップ26南米予選第7節が6日に行われ、ウルグアイ代表とパラグアイ代表が対戦(0-0の引き分け)。この試合で、ウルグアイ代表から引退するルイス・スアレス(インテル・マイアミ/アメリカ)が、別れのスピーチを行った。6日、ウルグアイメディアの『エル・パイース』が報じた。
スアレスは自身とウルグアイ代表をサポートし続けた人たちに感謝を述べたうえで、「私たちは2010年のW杯で出場権を逃す寸前でした。もしあのワールドカップに行けなかったら、もしマエストロ(元ウルグアイ代表監督のオスカル・タバレス氏)がいなかったら、今、何もなかったかもしれません。あのチームは、私に健全なグループとは何なのか、同じ道を歩むグループは何かを教えてくれました」と南アフリカ大会が自身にとって大切な経験であることを説明。
続けてスアレスは「あの頃のことをよく覚えています。人々は私たちに『国を売った』とさえ言いました。人々は、私たちがこのユニフォームのために戦っている意味をわからないのです。国を代表することがどれだけ難しいことか。この責任を背負うことは決して簡単ではありません。私たちは子どもの頃に見たのと同じ夢を持ってここまできました。それは私たちの国を背負い、私たちの国をできるだけ遠くまで導くことです」と厳しい声のなかでも母国のために戦いを続けてきたことを告白した。
そして「私のキャリアのなかで最も困難な時期は、2014年のワールドカップ前の怪我でした。ワルテル・フェレイラ(がんと戦いながらスアレスの回復に付き添った理学療法士)、あなたがいなければ、私はワールドカップに間に合いませんでした」と、自身の命を懸けてまでスアレスをワールドカップに導いた恩人への感謝を示した。
その後、スアレスは、元ウルグアイ代表のセバスティアン・アブレウ氏、ディエゴ・フォルラン氏、ディエゴ・ルガーノ氏、ディエゴ・ゴディン氏などの先輩から多くを学んだと感謝を述べた上で、「みなさんの愛情に感謝します。そして、みなさんにお伝えしたいことは、ウルグアイはどの選手よりも、どの監督よりも大きな存在だということ。ウルグアイは偉大なのです。明日から私は、仲間たちのベストを願うウルグアイのサポーターになります。頑張れウルグアイ。いつもウルグアイ国民に感謝しています」とスピーチを締めくくった。
1987年1月24日生まれのスアレスは現在37歳。クラブレベルではリヴァプールやバルセロナ、アトレティコ・マドリードなどを渡り歩いてきた点取り屋は、2007年2月に代表デビューを果たした。それ以降、通算143試合に出場。2011年のコパ・アメリカ優勝に貢献した他、ワールドカップでも4度プレー。積み上げた得点数は『69』となり、同国代表最多得点記録を保持している。
そんなスアレスは、ウルグアイ代表として最後の試合でキャプテンマークを巻き先発出場。ゴールこそ奪えなかったが、ゴールポストを叩くボレーシュートを放つなど存在感を発揮した。
By サッカーキング編集部
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