ピッチ上で倒れこみ、治療を受けるモントリーヴォを心配するカッサーノ(中央) [写真]=Getty Images
ブラジル・ワールドカップ前のテストマッチとなったイタリア対アイルランドが5月31日、ロンドンのクレイヴン・コテージで行われ、0-0の引き分けに終わった。
イタリア代表は前半9分、4-3-1-2の右サイドハーフに入ったMFリッカルド・モントリーヴォがアイルランドのDFアレックス・ピアースと交錯し、左足の脛(すね)を痛めた。担架で運ばれる際、本人が「e’rotta(折れた)」と口に。そのままモントリーヴォはロンドン市内の、チェルシー・ウェストミンスター病院に運ばれ、レントゲン検査などの後、本人が言っていた通り左脛骨骨折と診断された。
チェーザレ・プランデッリ監督に厳しい現実が突き付けられた。試合後、「あまり重傷ではないよう祈る」と話したが、代表のチームドクターであるエンリコ・カステラッチ氏は、本大会の出場は絶望だとコメント。イタリアサッカー連盟も「モントリーヴォはワールドカップを欠場する」と発表した。近日中にミラノへ戻る予定で、全治は2カ月ほどと見られている。
さらに、モントリーヴォに代わって出場したアルベルト・アクイラーニもアイルランドの選手との空中戦で頭部側等部を強打。途中出場から20分余りでベンチに退き、検査のためロンドン市内の病院に運ばれた。
試合は、イタリアが中盤のマルコ・ヴェッラッティから前線にボールを送り込み、チャンスを作るなどし、クラウディオ・マルキジオがシュートを放つなどしたが、結局ゴールには至らず。DFマッテオ・ダルミアンのサイドからの駆け上がりでチャンスを作る場面が何度か見られた。また期待されたFWチーロ・インモービレはスペースを封じられて苦戦。ジュゼッペ・ロッシと、後半に途中出場したアントニオ・カッサーノのコンビの方が機能していた。
プランデッリ監督は「この試合では2人の負傷があり、たやすくコメントを残すのは難しい。ヴェッラッティとダルミアンのパフォーマンスには満足している。スピードがあった」と評価している。