中田氏は日韓W杯を振り返り「志が足りなかった」と言及 [写真]=Getty Images
日本代表をワールドカップ初出場に導き、1998年のフランス大会経て、2002年の日韓大会に出場した中田英寿氏が、グループリーグを初めて突破した当時のチームを振り返った。5月30日発売のワールドサッカーキング増刊 『俺たちが愛したワールドカップWORLD CUP CHRONICLE1986-2014』のインタビューの中で明かしている。
フィリップ・トルシエ監督が率いた当時のチームについて中田氏は「完成度はかなり高かった」と話し、「日本がW杯で戦っていくための基礎をトルシエが作った」とホスト国としてグループリーグ突破の命題を果たした指揮官の手腕を評価した。
決勝トーナメントでトルコに敗れ、ベスト16で大会を終えたことには「もう一歩、もう二歩できたと思う。終ってみれば消化不良に感じる部分が多かった」と振り返った。
短期間で全力を尽くす試合が3つ続いた結果、体力的にかなり厳しかったのではという問いには「たった3試合で満身創痍になっていては長いシーズンは戦えないので、僕自身に限って言えばそんなことはなかった」と断言。敗因について聞かれると「体力より気力に問題があった」と言及し、「グループリーグ突破を決めた時点で選手たちの多くは任務を果たしたような感覚になっていた。韓国はもっと上まで行ったことを考えると、あそこで満足してしまったのは志が足りなかったのではと思う」と分析した。