南アフリカW杯では決勝でオランダを下し、世界王者となったスペイン [写真]=Getty Images
大会2日目には、グループリーグ屈指の注目カードであるグループBのスペインvsオランダが行われる。2010年南アフリカ大会決勝の再現カードであり、連覇を目指すスペイン、リベンジを期すオランダともに負けられない一戦だ。
スペインはヘスス・ナバスがメンバーから外れ、新戦力ジエゴ・コスタも肉離れを抱えるなど若干の不安があるものの、直前のテストマッチでフェルナンド・トーレスやダビド・ビジャらが得点を記録。既存の戦力が上々の仕上がりを見せており、期待が持てる。一方のオランダは主力のけが人が相次ぎ、伝統の4-3-3システムを捨てて5-3-2の新布陣を採用。大黒柱ロビン・ファン・ペルシーと、4年前もスペインを苦しめたアルイェン・ロッベンの2トップが機能するかが勝利へのポイントになる。
グループBのもう一つのカードはチリvsオーストラリア。今大会のチリは超攻撃的なスタイルが特徴で、ダークホースにも挙げられる注目のチーム。対照的に、2013年10月に監督交代を経験したばかりで新たな戦術が確立しておらず、ワールドクラスのプレーヤーもいないオーストラリアは、初戦の相手としては申し分ない。自分たちのスタイルを貫いて勝利を収めることができれば、対スペイン、対オランダと続く激戦に向けて弾みがつくはず。強力2トップのアレクシス・サンチェスとエドゥアルド・バルガス、そして彼らを操る“魔術師”ホルヘ・バルディビアの創造性に満ちたプレーに注目だ。
また、この日はグループA、メキシコvsカメルーンの試合も行われる。メキシコはけがによる離脱者が相次いだ上、直前のテストマッチで2連敗。対するカメルーンはチーム内に派閥争いがあり、出場ボーナスを巡るサッカー連盟との対立でブラジル入りが遅れるなど、両者ともに不安を抱えながら初戦を迎える。メキシコはジオバニ・ドス・サントスやハビエル・エルナンデス、カメルーンはサミュエル・エトーと、互いに有力選手を抱えているだけに、ピッチ外の出来事ばかりが注目を集める事態は避けたいところだ。